“額縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
がくぶち97.4%
プロセニアム2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何かごとごと言わせて戸棚とだなを片づける音、画架や額縁がくぶちを荷造りする音、二階の部屋を歩き回る音なぞが、毎日のように私の頭の上でした。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
目はその間も額縁がくぶちに入れた机の上の玉葱たまねぎだの、繃帯ほうたいをした少女の顔だの、芋畑いもばたけの向うにつらなった監獄かんごくの壁だのを眺めながら。……
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その装置には、背面を黒い青味を帯びた羽目パネルが※っていて、額縁プロセニアムの中は、底知れない池のように蒼々としていた。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
もちろん舞台の額縁プロセニアムは、オペラ風のただ広いものとなった。また、その下には、隠伏奏楽所ヒッヅン・オーケストラさえ設けられて、観客席も、列柱に囲まれた地紙形の桟敷さじきになってしまった。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)