額縁プロセニアム)” の例文
その装置には、背面を黒い青味を帯びた羽目パネルが※っていて、額縁プロセニアムの中は、底知れない池のように蒼々としていた。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
もちろん舞台の額縁プロセニアムは、オペラ風のただ広いものとなった。また、その下には、隠伏奏楽所ヒッヅン・オーケストラさえ設けられて、観客席も、列柱に囲まれた地紙形の桟敷さじきになってしまった。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そして、前方の切り穴の上を越えて、上体を額縁プロセニアムの縁から乗り出し、あわや客席に墜落するかと思われたが、その時折よく、緞帳どんちょうが下り切ったので、彼女は辛くも胸の当りで支えられた。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)