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結
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ゆは
ふりがな文庫
“
結
(
ゆは
)” の例文
伯父
(
をぢ
)
さんはもう
困
(
こま
)
つてしまつて、
父
(
とう
)
さんの
締
(
し
)
めて
居
(
ゐ
)
る
帶
(
おび
)
に
手拭
(
てぬぐひ
)
を
結
(
ゆは
)
ひつけ、その
手拭
(
てぬぐひ
)
で
父
(
とう
)
さんを
引
(
ひ
)
いて
行
(
い
)
くやうにして
呉
(
く
)
れました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それから、糸巻の糸をほどいて、その端を枯草の根へ
結
(
ゆは
)
ひつけました。さうして、糸をひきのばしながら、洞の中へ入らうといふのです。
時男さんのこと
(新字旧仮名)
/
土田耕平
(著)
かさ/\と
乾
(
かわ
)
いて、
渦
(
うづ
)
に
成
(
な
)
つて、
稱
(
よ
)
ぶ
如
(
ごと
)
く
眞中
(
まんなか
)
に
穴
(
あな
)
のあいた、こゝを
一寸
(
ちよつと
)
束
(
たば
)
にして
結
(
ゆは
)
へてある……
瓦煎餅
(
かはらせんべい
)
の
氣
(
き
)
の
拔
(
ぬ
)
けたやうなものである。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
嚴重に
結
(
ゆは
)
へたやうでも、引窓の綱にはかなりの
弛
(
ゆる
)
みがあり、上からコジられる毎に、隙間は少しづつ大きくなつて行きました。
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
前は右足だったが、今度は左脚に
結
(
ゆは
)
ひつけられて、それに紐の色が赤いんだ。けれどもたゞひとついゝことは、みんな大抵寝てしまったんだ。
二十六夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
母の手から貰つて横に糸で
結
(
ゆは
)
へ附けてある鍵で箱の中を
開
(
あけ
)
やうとするのであつたが、金具は通つて来た
海路
(
かいろ
)
の風の塩分で腐蝕して鍵が
何方
(
どつち
)
へも廻らない。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
太鼓や三味の音色ばかり聞きなれてゐた彼女の耳には、人間以外の声がひどく恐しいもののやうに、神経を
脅
(
おびや
)
かした。高い垣根を
結
(
ゆは
)
へた農家がしばらく続いた。
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
しかしバーンズは、直ぐに教室を出て、本を
藏
(
しま
)
つてある小さい奧の室に入ると、一方の端が
結
(
ゆは
)
へつけてある一
束
(
たば
)
の小枝を持つて半分も
經
(
た
)
たないうちに戻つて來た。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
のみならず、途中で氣がついたのであるが、下り坂になると左の後足を石にぶつつけるのでどうしたのかと思つたら、その足だけに大きな草鞋が
結
(
ゆは
)
ひつけてあつた。
湖水めぐり
(旧字旧仮名)
/
野上豊一郎
(著)
欣之介のゐる
離家
(
はなれ
)
の横手にある
灰汁柴
(
あくしば
)
の枝々の
先端
(
さき
)
へ小さな粒々の白い花が咲き出した頃の或る日暮方、
革紐
(
かはひも
)
で堅く
結
(
ゆは
)
へた白いズックの
鞄
(
かばん
)
が一つ、その灰汁柴の
藪蔭
(
やぶかげ
)
に置いてあつた。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
「大丈夫か、腰の所を何かで
結
(
ゆは
)
へようか」
木枯紀行
(新字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
死裝束
(
しにしやうぞく
)
の晴着に換へて、白布で膝を
結
(
ゆは
)
へ、香まで焚いて、何處から持出したか、女持の懷劍、左乳の下を一とゑぐり、武士も及ばぬ見事な最期だつたのです。
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
……よう
湯
(
ゆ
)
の
煙
(
けむり
)
で
溶
(
と
)
けなんだ、
白雪
(
しらゆき
)
を
撫
(
な
)
でてふつくりした、
其
(
それ
)
は、
其
(
それ
)
は、
綺麗
(
きれい
)
な
膚
(
はだ
)
を
緋
(
ひ
)
で
緊
(
し
)
めて、
淡
(
うす
)
い
淺葱
(
あさぎ
)
の
紐
(
ひも
)
で
結
(
ゆは
)
へた、
乳
(
ち
)
の
下
(
した
)
する/\
辷
(
すべ
)
るやうな
長襦袢
(
ながじゆばん
)
。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それを部屋の真中に
覆
(
ひつくりかへ
)
して、早速舟を漕ぐ真似を始めた。麻の夏蒲団は
蓆筵
(
ござ
)
の代りに成つた。小さな畳の上の船頭は
団扇掛
(
うちはかけ
)
に長い
尺度
(
ものさし
)
を
結
(
ゆは
)
ひ着けて、それで
櫓
(
ろ
)
の形を造つた。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
私は彼女に一
志
(
シルリング
)
遣つた。彼女はそれをポケットから取り出した古い靴下の底に入れた。そしてそれをくる/\捲いて
結
(
ゆは
)
へると、手を差し出すようにと云つた。私はその通りにした。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
と、
眞中
(
まんなか
)
を
結
(
ゆは
)
へた
包
(
つゝみ
)
を
見
(
み
)
せる、と
旅
(
たび
)
と
知
(
し
)
つて
早
(
は
)
や
顏色
(
かほいろ
)
の
變
(
かは
)
る
氣
(
き
)
の
弱
(
よわ
)
いのを、
奴
(
やつこ
)
は
附目
(
つけめ
)
で
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「赤い紐で首を
結
(
ゆは
)
へた徳利は、お父さんの召し上がるお酒でした、——私は變な氣がして、誰も見てゐない時、その赤い紐を解いて、別の徳利の首を結へてしまつたんです、——それだけです」
銭形平次捕物控:201 凉み船
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
父親
(
ちゝおや
)
が
佛壇
(
ぶつだん
)
に
御明
(
みあかし
)
を
點
(
てん
)
ずる
間
(
ま
)
に、
母親
(
はゝおや
)
は、
財布
(
さいふ
)
の
紐
(
ひも
)
を
結
(
ゆは
)
へながら、
駈
(
か
)
けて
出
(
で
)
て
之
(
これ
)
を
懷中
(
ふところ
)
に
入
(
い
)
れさせる、
女中
(
ぢよちう
)
がシヨオルをきせかける、
隣
(
となり
)
の
女房
(
にようばう
)
が、
急
(
いそ
)
いで
腕車
(
くるま
)
を
仕立
(
したて
)
に
行
(
ゆ
)
く、とかうする
内
(
うち
)
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「こんなに物を
結
(
ゆは
)
へるのは誰だらう、八」
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此
(
こ
)
の
又
(
また
)
万金丹
(
まんきんたん
)
の
下廻
(
したまはり
)
と
来
(
き
)
た
日
(
ひ
)
には、
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とほ
)
り、
千筋
(
せんすぢ
)
の
単衣
(
ひとへ
)
に
小倉
(
こくら
)
の
帯
(
おび
)
、
当節
(
たうせつ
)
は
時計
(
とけい
)
を
挟
(
はさ
)
んで
居
(
ゐ
)
ます、
脚絆
(
きやはん
)
、
股引
(
もゝひき
)
、
之
(
これ
)
は
勿論
(
もちろん
)
、
草鞋
(
わらぢ
)
がけ、
千草木綿
(
ちくさもめん
)
の
風呂敷包
(
ふろしきづゝみ
)
の
角
(
かど
)
ばつたのを
首
(
くび
)
に
結
(
ゆは
)
へて
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この
水草
(
みづくさ
)
はまた
年
(
とし
)
久
(
ひさ
)
しく、
船
(
ふね
)
の
底
(
そこ
)
、
舷
(
ふなばた
)
に
搦
(
から
)
み
附
(
つ
)
いて、
恰
(
あたか
)
も
巖
(
いはほ
)
に
苔蒸
(
こけむ
)
したかのやう、
與吉
(
よきち
)
の
家
(
いへ
)
をしつかりと
結
(
ゆは
)
へて
放
(
はな
)
しさうにもしないが、
大川
(
おほかは
)
から
汐
(
しほ
)
がさして
來
(
く
)
れば、
岸
(
きし
)
に
茂
(
しげ
)
つた
柳
(
やなぎ
)
の
枝
(
えだ
)
が
水
(
みづ
)
に
潛
(
くゞ
)
り
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
裾
(
すそ
)
短
(
みぢ
)
かで
袖
(
そで
)
は
肱
(
ひぢ
)
より
少
(
すくな
)
い、
糊気
(
のりけ
)
のある、ちやん/\を
着
(
き
)
て、
胸
(
むね
)
のあたりで
紐
(
ひも
)
で
結
(
ゆは
)
へたが、一ツ
身
(
み
)
のものを
着
(
き
)
たやうに
出
(
で
)
ツ
腹
(
ばら
)
の
太
(
ふと
)
り
肉
(
じゝ
)
、
太鼓
(
たいこ
)
を
張
(
は
)
つたくらゐに、すべ/\とふくれて
然
(
しか
)
も
出臍
(
でべそ
)
といふ
奴
(
やつ
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“結”の意味
《名詞》
結(けつ)
漢詩の起承転結の最後。結句。
(出典:Wiktionary)
“結”の解説
結(ゆい)とは、主に小さな集落や自治単位における共同作業の制度である。一人で行うには多大な費用と期間、そして労力が必要な作業を、集落の住民総出で助け合い、協力し合う相互扶助の精神で成り立っている。
(出典:Wikipedia)
結
常用漢字
小4
部首:⽷
12画
“結”を含む語句
結局
結末
結構
結果
結髪
凝結
結合
元結
結婚
結目
結納
結句
髪結
結綿
結立
結着
引結
文七元結
手結
結直
...