“糊気”の読み方と例文
読み方割合
のりけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
裾短すそみじかでそでひじより少い、糊気のりけのある、ちゃんちゃんを着て、胸のあたりでひもゆわえたが、一ツ身のものを着たように出ッ腹の太りじし太鼓たいこを張ったくらいに
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これはまた糊気のりけのぬけた皮肉な、いつもの型とは打つて変つた冷いり方なので、鴈治郎の判官は刀へ手をかける事も出来ないで、大弱りに弱つてしまつた事があつた。
陰気な黒ずんだ赤の掻練かいねり糊気のりけの強い一かさねの上に、贈られた柳の織物の小袿こうちぎを着ているのが寒そうで気の毒であった。重ねに仕立てさせる服地も贈られたのであるがどうしたのであろう。
源氏物語:23 初音 (新字新仮名) / 紫式部(著)