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糊気
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のりけ
ふりがな文庫
“
糊気
(
のりけ
)” の例文
裾短
(
すそみじ
)
かで
袖
(
そで
)
は
肱
(
ひじ
)
より少い、
糊気
(
のりけ
)
のある、ちゃんちゃんを着て、胸のあたりで
紐
(
ひも
)
で
結
(
ゆわ
)
えたが、一ツ身のものを着たように出ッ腹の太り
肉
(
じし
)
、
太鼓
(
たいこ
)
を張ったくらいに
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これはまた
糊気
(
のりけ
)
のぬけた皮肉な、いつもの型とは打つて変つた冷い
演
(
や
)
り方なので、鴈治郎の判官は刀へ手をかける事も出来ないで、大弱りに弱つてしまつた事があつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
陰気な黒ずんだ赤の
掻練
(
かいねり
)
の
糊気
(
のりけ
)
の強い一かさねの上に、贈られた柳の織物の
小袿
(
こうちぎ
)
を着ているのが寒そうで気の毒であった。重ねに仕立てさせる服地も贈られたのであるがどうしたのであろう。
源氏物語:23 初音
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
一昨日
(
おととい
)
あたり結ったままの
束髪
(
そくはつ
)
だった。癖のない濃い髪には
薪
(
たきぎ
)
の灰らしい灰がたかっていた。
糊気
(
のりけ
)
のぬけきった
単衣
(
ひとえ
)
も物さびしかった。その
柄
(
がら
)
の細かい所には里の母の着古しというような
香
(
にお
)
いがした。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
裾
(
すそ
)
短
(
みぢ
)
かで
袖
(
そで
)
は
肱
(
ひぢ
)
より
少
(
すくな
)
い、
糊気
(
のりけ
)
のある、ちやん/\を
着
(
き
)
て、
胸
(
むね
)
のあたりで
紐
(
ひも
)
で
結
(
ゆは
)
へたが、一ツ
身
(
み
)
のものを
着
(
き
)
たやうに
出
(
で
)
ツ
腹
(
ばら
)
の
太
(
ふと
)
り
肉
(
じゝ
)
、
太鼓
(
たいこ
)
を
張
(
は
)
つたくらゐに、すべ/\とふくれて
然
(
しか
)
も
出臍
(
でべそ
)
といふ
奴
(
やつ
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
糊
漢検準1級
部首:⽶
15画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“糊”で始まる語句
糊
糊口
糊塗
糊付
糊刷毛
糊紅
糊細工
糊目
糊附
糊壺