“頸窩”の読み方と例文
読み方割合
ぼんのくぼ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
陽子は少年らしい色白な頸窩ぼんのくぼや、根気よい指先を見下しながら、内心の思いに捕われていた。その朝彼女の実家から手紙を貰った。
明るい海浜 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
幅の狭い茶色の帯をちょっきりむすびにむすんで、なけなしの髪を頸窩ぼんのくぼへ片づけてその心棒しんぼうに鉛色のかんざしを刺している。そうして襷掛たすきがけであった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
春挙氏は石を集め出したのは、やつとこなひだなのに、もうそんなに噂が高まつたのかと、頸窩ぼんのくぼへ手をやつて、満足さうに声を立てて笑つた。