“茅萱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちがや81.5%
かや11.1%
ちかや7.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
咲き乱れている山神の錫杖しゃくじょう、身を隠すばかりな茅萱ちがやなどの間をザクザクとかき分けて、やがて小高い瘤山こぶやまの洞窟へ這い寄った四人——。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ブーンとあぶが耳元をかすめて飛ぶのも快よいひびきに聞えた。夏蝶のひらひらと茅萱かやの上を飛んでいるのも涼しげな趣きに見えた。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
寂しいひとり旅の日数も積もって、茅萱ちかやの繁った武蔵の里をゆき尽くして、利根の河原にたどり着いたときに、彼は陸奥から帰る金売りの商人あきうどに遇って那須野の怪しい物語を聞かされたのであった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)