“はくふん”の漢字の書き方と例文
語句割合
白粉100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
京城けいじょうに一人の兇賊が徘徊した。かれは人家で賊を働いて、その立去たちさるときには必ず白粉はくふんを以て我来也の三字を門や壁に大きく書いてゆく。官でも厳重に捜索するが容易に捕われない。
自来也の話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しかし間もなくその筋が、一所ひとところ足で蹴散らされ、白粉はくふんが四散しているのを見ると、初めて胸を撫で下ろした。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いずれここにある白粉はくふんも、その大槻が呈供して金一郎様殺しの怪事件に、役立てたものに相違あるまい。毒薬かそれとも他の物か、とまれ尋常なものではあるまい。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)