皮膚かは)” の例文
こりや大事な事なんだ、ねえ解つたらう。皮膚かはは甚い暴風が吹いても荒れないし、それに眼ははつきり遠くまで見通せるんだよ。
一同みんなもそれに和した。沼田は片肌を脱ぎ、森川は立襟の洋服のボタンはづして風を入れ乍ら、乾き掛つた白粉で皮膚かは痙攣ひきつる様なのを気にして、顔を妙にモグ/\さしたので、一同みんなまた笑つた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)