“一手”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ひとて79.2%
いって16.7%
いつて4.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、又八は色をうしなって、にわかに道をひき返してくると、こはいかに、すでに逃げみちを断って、ふいに目の前にあらわれた一手ひとての人数。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この紀事の七尾湾も一手ひとての風にしぶきを飛ばす、霊山の威を思うとともに、いまも吹きしむおもいがして、——大笹のの宿に、ゾッと寒くなりました。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「これ!」と向直って膝に手を置いた、後室は育柄そだちがら長刀なぎなた一手ひとても心得ているかして気が強い。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あるひをどり一手ひとて祝儀しうぎあるひ病氣見舞びやうきみまひとして、金子きんす
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「あの小兵の男、何者とも知らねど槍の扱いぶり至極しごくめずらしい、一手ひとて応対を致してみたいと存じます」
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
何しろ江戸中期この方、日本中の販路をほとんど阿波の国一手いってで引き受けていたのですから、如何に仕事が盛であったかが分ります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
子供の未来の幸福を一手いってに引き受けたような自信にちたその様子が、近づくべからざる予言者のように、彼には見えた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
人参にんじんの栽培は木曾地方をはじめ、伊那、松本辺から、佐久の岩村田、小県ちいさがたの上田、水内みのち飯山いいやまあたりまでさかんに奨励され、それを尾州藩で一手いってに買い上げた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一代の画工が精力を消耗しょうこうして変化を求めた顔でも十二三種以外に出る事が出来んのをもってせば、人間の製造を一手いって受負うけおった神の手際てぎわは格別な者だと驚嘆せざるを得ない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大人おとな三人前さんにんまへ一手いつてひきうけて鼻唄はなうたまじつて退けるうでるもの
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)