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近
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ちか
ふりがな文庫
“
近
(
ちか
)” の例文
高窓
(
たかまど
)
の
障子
(
しょうじ
)
の
破
(
やぶ
)
れ
穴
(
あな
)
に、
風
(
かぜ
)
があたると、ブー、ブーといって、
鳴
(
な
)
りました。もう
冬
(
ふゆ
)
が
近
(
ちか
)
づいていたので、いつも
空
(
そら
)
は
暗
(
くら
)
かったのです。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
太古
(
たいこ
)
遺跡
(
ゐせき
)
の
發掘
(
はつくつ
)
に、
初
(
はじ
)
めて
余
(
よ
)
が
手
(
て
)
を
下
(
くだ
)
したのは、
武藏
(
むさし
)
の
權現臺
(
ごんげんだい
)
である。それは
余
(
よ
)
の
品川
(
しながは
)
の
宅
(
たく
)
から
極
(
きは
)
めて
近
(
ちか
)
い、
荏原郡
(
えばらぐん
)
大井
(
おほゐ
)
の
小字
(
こあざ
)
の
事
(
こと
)
。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
先哲
(
せんてつ
)
いはく……
君子
(
くんし
)
はあやふきに
近
(
ちか
)
よらず、いや
頬杖
(
ほゝづゑ
)
で
讀
(
よ
)
むに
限
(
かぎ
)
る。……
垣
(
かき
)
の
卯
(
う
)
の
花
(
はな
)
、さみだれの、ふる
屋
(
や
)
の
軒
(
のき
)
におとづれて……か。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お風呂場美術——
近
(
ちか
)
ごろは街頭から、すぐ、ぢかではないけれど、あの、戸を一枚ガラリとあけると、すぐそこが
脱衣場
(
だついば
)
はいけない。
春
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
能登
(
のと
)
の「ワゲシ」は
最
(
もつと
)
もこれに
近
(
ちか
)
い
音
(
おん
)
を
有
(
いう
)
する鳳(フング)至(シ)の二
字
(
じ
)
によつて
示
(
しめ
)
されたのが、
今
(
いま
)
は「ホーシ」と
讀
(
よ
)
む
者
(
もの
)
がある。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
▼ もっと見る
それが
前
(
まへ
)
に
言
(
い
)
つたように
人間
(
にんげん
)
が
多
(
おほ
)
くなるにつれて
木材
(
もくざい
)
がいよ/\
多
(
おほ
)
く
必要
(
ひつよう
)
となり、どんどん
伐
(
き
)
るため、
村落
(
そんらく
)
に
近
(
ちか
)
い
山
(
やま
)
の
木
(
き
)
はもとより
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
曲
(
まが
)
つた
社會
(
しやくわい
)
の
正當防衞
(
せいたうばうゑい
)
、
腐
(
くさ
)
つた
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
大清潔法
(
だいせいけつはふ
)
、それらを
完全
(
くわんぜん
)
に
近
(
ちか
)
く
執行
(
しつかう
)
するには、
死刑
(
しけい
)
を
多
(
おほ
)
く
利用
(
りよう
)
するよりほかにないと
考
(
かんが
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
調べ方も有ったろうに、えゝ仕様がねえ、何しろ私は
外
(
ほか
)
に用がありますから、又
近
(
ちか
)
え内にお尋ね申しやす、時節を待っておいでなさい
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
すると、椽側に
近
(
ちか
)
く、ぴしやりと
脛
(
すね
)
を
叩
(
たゝ
)
く
音
(
おと
)
がした。それから、
人
(
ひと
)
が立つて、
奥
(
おく
)
へ這入つて行く
気色
(
けしき
)
であつた。やがて
話声
(
はなしごえ
)
が
聞
(
きこ
)
えた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
戸を明くれば、十六日の月桜の
梢
(
こずゑ
)
にあり。
空色
(
くうしよく
)
淡
(
あは
)
くして
碧
(
みどり
)
霞
(
かす
)
み、
白雲
(
はくうん
)
団々
(
だん/″\
)
、月に
近
(
ちか
)
きは銀の如く光り、遠きは綿の如く
和
(
やわ
)
らかなり。
花月の夜
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
さも
以
(
に
)
たり。
近
(
ちか
)
づく
儘
(
まゝ
)
に。
馨
(
にほ
)
ふ
香
(
か
)
は。そも
時
(
かう
)
款貨舖
(
ぐや
)
の。
娘
(
むすめ
)
かも。
指
(
ゆび
)
に
挾
(
はさ
)
める。
香盆
(
かうばこ
)
の。
何爲
(
なにこと
)
なりや。
時々
(
とき/\
)
に。
鼻
(
はな
)
に
翳
(
かさ
)
して。
嚊
(
か
)
くめるは。
「西周哲学著作集」序
(旧字旧仮名)
/
井上哲次郎
(著)
吾々
(
われ/\
)
は
覺醒
(
かくせい
)
せりと
叫
(
さけ
)
ぶひまに、私達はなほ暗の中をわが
生命
(
いのち
)
の
渇
(
かわ
)
きのために、
泉
(
いづみ
)
に
近
(
ちか
)
い
濕
(
しめ
)
りをさぐる
愚
(
おろ
)
かさを
繰
(
く
)
りかへすのでした。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
これが
猿
(
さる
)
の
方
(
ほう
)
に
近
(
ちか
)
いか、
人間
(
にんげん
)
の
方
(
ほう
)
に
近
(
ちか
)
いかは、
議論
(
ぎろん
)
があるにしても、とにかく
人間
(
にんげん
)
と
猿
(
さる
)
との
中間
(
ちゆうかん
)
の
動物
(
どうぶつ
)
といつて
差
(
さ
)
し
支
(
つか
)
へはありません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
兵營
(
へいえい
)
から
既
(
すで
)
に十
里
(
り
)
に
近
(
ちか
)
い
行程
(
かうてい
)
と、
息詰
(
いきづま
)
るやうに
蒸
(
む
)
し
蒸
(
む
)
しする
夜
(
よる
)
の
空氣
(
くうき
)
と、
眠
(
ねむ
)
たさと
空腹
(
くうふく
)
とに
壓
(
お
)
されて、
兵士達
(
へいしたち
)
は
疲
(
つか
)
れきつてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
近
(
ちか
)
く
其例
(
そのれい
)
をとるならば、
大正十二年
(
たいしようじゆうにねん
)
の
關東大地震
(
かんとうだいぢしん
)
は
非局部性
(
ひきよくぶせい
)
であつて、
大正十四年
(
たいしようじゆうよねん
)
の
但馬地震
(
たじまぢしん
)
及
(
およ
)
び
昭和二年
(
しようわにねん
)
の
丹後地震
(
たんごぢしん
)
は
局部性
(
きよくぶせい
)
であつた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
致す事なかれ
無禮
(
ぶれい
)
は許す
傍
(
そば
)
近
(
ちか
)
く參るべし我は
忝
(
かたじ
)
けなくも當將軍家
吉宗公
(
よしむねこう
)
の
御落胤
(
ごらくいん
)
なり當山中に赤川大膳といふ
器量
(
きりやう
)
勝
(
すぐ
)
れの浪人の有るよしを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
何よりもまず中世の
殻
(
から
)
を脱ぎ捨てよと教えたあの本居翁あたりが開こうとしたものこそ、まことの
近
(
ちか
)
つ
代
(
よ
)
であると信ずる彼なぞにとっては
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
『
話
(
はな
)
しをしてるのは
誰
(
だれ
)
か?』
王樣
(
わうさま
)
が
愛
(
あい
)
ちやんに
近
(
ちか
)
づきながら
申
(
まを
)
されました、それから、さも
珍
(
めづ
)
らしさうに
猫
(
ねこ
)
の
頭
(
あたま
)
を
見
(
み
)
てお
在
(
ゐ
)
でになりました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
黄昏
(
たそがれ
)
近
(
ちか
)
くなつてから
獨
(
ひとり
)
で
草刈籠
(
くさかりかご
)
を
背負
(
せお
)
つて
出
(
で
)
た。
彼
(
かれ
)
は
何時
(
いつ
)
もの
道
(
みち
)
へは
出
(
で
)
ないで
後
(
うしろ
)
の
田圃
(
たんぼ
)
から
林
(
はやし
)
へ、それから
遠
(
とほ
)
く
迂廻
(
うくわい
)
して
畑地
(
はたち
)
へ
出
(
で
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
後
(
あと
)
で
神
(
かみ
)
さまから
伺
(
うかが
)
えば、
私
(
わたくし
)
はそれから十
年
(
ねん
)
近
(
ちか
)
くも
眠
(
ねむ
)
っていたとのことで、
自分
(
じぶん
)
ながらわが
身
(
み
)
の
腑甲斐
(
ふがい
)
なさに
呆
(
あき
)
れたことでございました……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
妻
(
つま
)
はお
光
(
みつ
)
と
云
(
い
)
つて、
今歳
(
ことし
)
二十になる。
何
(
なに
)
かと
云
(
い
)
ふものゝ、
綺緻
(
きりやう
)
は
先
(
まづ
)
不足
(
ふそく
)
のない
方
(
はう
)
で、
体
(
からだ
)
の
発育
(
はついく
)
も
申分
(
まをしぶん
)
なく、
胴
(
どう
)
や四
肢
(
し
)
の
釣合
(
つりあひ
)
も
幾
(
ほとん
)
ど
理想
(
りさう
)
に
近
(
ちか
)
い。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
神
(
かみ
)
もおはしまさば
我家
(
わがや
)
の
檐
(
のき
)
に
止
(
とゞ
)
まりて
御覽
(
ごらん
)
ぜよ、
佛
(
ほとけ
)
もあらば
我
(
わ
)
が
此手元
(
このてもと
)
に
近
(
ちか
)
よりても
御覽
(
ごらん
)
ぜよ、
我
(
わ
)
が
心
(
こゝろ
)
は
清
(
す
)
めるか
濁
(
にご
)
れるか。
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
といいながら、一
度
(
ど
)
振
(
ふ
)
りますと
背
(
せい
)
が一
尺
(
しゃく
)
のび、二
度
(
ど
)
振
(
ふ
)
りますと三
尺
(
じゃく
)
のび、三
度
(
ど
)
めには六
尺
(
しゃく
)
に
近
(
ちか
)
いりっぱな
大男
(
おおおとこ
)
になりました。
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「成程お
午
(
ひる
)
だ。」と
呟
(
つぶや
)
き、「
近
(
ちか
)
の腹の
減
(
へ
)
ツたのが當前で、
俺
(
おれ
)
の方が病的なんだ。一體俺の體は
何故
(
なぜ
)
此樣
(
こん
)
なに弱いのだらう。」
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
海岸
(
かいがん
)
に
近
(
ちか
)
き
山
(
やま
)
、
山
(
やま
)
には
松柏
(
しようはく
)
茂
(
しげ
)
り、
其頂
(
そのいたゞき
)
には
古城
(
こじやう
)
の
石垣
(
いしがき
)
を
殘
(
のこ
)
したる、
其麓
(
そのふもと
)
の
小高
(
こだか
)
き
處
(
ところ
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
るのが
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
であります。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
一つずつ
数
(
かぞ
)
えたら、
爪
(
つめ
)
の
数
(
かず
)
は、百
個
(
こ
)
近
(
ちか
)
くもあるであろう。
春重
(
はるしげ
)
は、もう一
度
(
ど
)
糠袋
(
ぬかぶくろ
)
を
握
(
にぎ
)
りしめて、
薄気味悪
(
うすきみわる
)
くにやりと
笑
(
わら
)
った。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
帝
(
みかど
)
は、
天
(
てん
)
に
一番
(
いちばん
)
近
(
ちか
)
い
山
(
やま
)
は
駿河
(
するが
)
の
國
(
くに
)
にあると
聞
(
きこ
)
し
召
(
め
)
して、
使
(
つか
)
ひの
役人
(
やくにん
)
をその
山
(
やま
)
に
登
(
のぼ
)
らせて、
不死
(
ふし
)
の
藥
(
くすり
)
を
焚
(
た
)
かしめられました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
和歌
(
わか
)
の
浦
(
うら
)
に
潮
(
しほ
)
がさして
來
(
く
)
ると、
遠淺
(
とほあさ
)
の
海
(
うみ
)
の
干潟
(
ひがた
)
がなくなるために、ずっと
海岸
(
かいがん
)
近
(
ちか
)
くに
葦
(
あし
)
の
生
(
は
)
えてゐるところをめがけて、
鶴
(
つる
)
が
鳴
(
な
)
いて
渡
(
わた
)
つて
來
(
く
)
る。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
身長
(
みのたけ
)
七
尺
(
しやく
)
に
近
(
ちか
)
く、
灰色
(
はいいろ
)
の
毛
(
け
)
は
針
(
はり
)
の
如
(
ごと
)
く
逆立
(
さかだ
)
ち、
鋭
(
するど
)
き
爪
(
つめ
)
を
現
(
あら
)
はして、スツと
屹立
(
つゝた
)
つた
有樣
(
ありさま
)
は、
幾百十年
(
いくひやくじふねん
)
の
星霜
(
せいさう
)
を
此
(
この
)
深林
(
しんりん
)
に
棲暮
(
すみくら
)
したものやら
分
(
わか
)
らぬ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そうしてその神戸埠頭が今はもう視界から去ってしまう頃になると、左舷には淡路島が
近
(
ちか
)
より、右舷には
舞子
(
まいこ
)
、
明石
(
あかし
)
の浜が手に取る
如
(
ごと
)
く見えて来る。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
橋
(
はし
)
の
欄干
(
らんかん
)
のさして
明
(
あか
)
からぬ
火影
(
ほかげ
)
には
近
(
ちか
)
くの
商店
(
しやうてん
)
に
働
(
はたら
)
いてゐる
女
(
をんな
)
でなければ、
真面目
(
まじめ
)
な
女事務員
(
をんなじむゐん
)
としか
見
(
み
)
えないくらい、
巧
(
たくみ
)
にその
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
を
隠
(
かく
)
してゐる。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
然
(
しか
)
し、
夫人
(
ふじん
)
は
氣
(
き
)
を
鎭
(
しづ
)
めて、
近
(
ちか
)
くにゐる
同志
(
どうし
)
の
婦人達
(
ふじんたち
)
を
招
(
よ
)
び
集
(
あつ
)
めた。
近所
(
きんじよ
)
から
醫師
(
いし
)
も
來
(
き
)
て、
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
應急手當
(
おふきふてあて
)
が
施
(
ほどこ
)
された。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
それは、まだ
寒
(
さむ
)
い春のはじめで、一
番
(
ばん
)
の
汽車
(
きしゃ
)
にのるために、
夜
(
よ
)
あけ
近
(
ちか
)
く、山をおりていくいのきちたちの
頭
(
あたま
)
の上には、
星
(
ほし
)
がきらきらかがやいていた。
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
〔評〕
伏水
(
ふしみ
)
戰を開き、
砲聲
(
はうせい
)
大内
(
おほうち
)
に聞え、愈
激
(
はげ
)
しく愈
近
(
ちか
)
づく。岩倉公南洲に問うて曰ふ、
勝敗
(
しようはい
)
何如と。南洲答へて曰ふ、西郷隆盛在り、憂ふる勿れと。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
索引
(
さくいん
)
は五十
音
(
おん
)
に
別
(
わか
)
ちたり、
読者
(
どくしゃ
)
の
便利
(
べんり
)
の
為
(
た
)
め
正式
(
せいしき
)
の
仮名
(
かな
)
によらず、オとヲ、イとヰ、の
類
(
るい
)
は
皆
(
み
)
な
近
(
ちか
)
きものに
入
(
い
)
れたり
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
本来
宣教師
(
せんきょうし
)
にして久しく
函館
(
はこだて
)
に
在
(
あ
)
り、ほぼ日本語にも
通
(
つう
)
じたるを以て仏公使館の訳官となりたるが、これまた政府に
近
(
ちか
)
づきて利したること
尠
(
すく
)
なからず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
併
(
しかし
)
ながら
金解禁
(
きんかいきん
)
の
如
(
ごと
)
きは
内外
(
ないぐわい
)
の
經濟上
(
けいざいじやう
)
から
見
(
み
)
て
大問題
(
だいもんだい
)
である、
然
(
しか
)
るに
年末
(
ねんまつ
)
に
段々
(
だんだん
)
近
(
ちか
)
づくのであるから、
年末
(
ねんまつ
)
に
差迫
(
さしせま
)
つて
斯樣
(
かやう
)
な
大問題
(
だいもんだい
)
を
決行
(
けつかう
)
することは
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
帯
(
おび
)
もせざる女
片手
(
かたて
)
に
小児
(
せうに
)
を
背負
(
せおひ
)
、
提灯
(
ちやうちん
)
を
提
(
さげ
)
て
高処
(
たかきところ
)
へ
逃
(
にげ
)
のぼるは、
近
(
ちか
)
ければそこらあらはに見ゆ、
命
(
いのち
)
とつりがへなればなにをも
恥
(
はづか
)
しとはおもふべからず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
場所
(
ばしょ
)
は、
岡山市
(
おかやまし
)
の
郊外
(
こうがい
)
に
近
(
ちか
)
いM
町
(
まち
)
で、
被害者
(
ひがいしゃ
)
は、四
年
(
ねん
)
ほど
前
(
まえ
)
まで
質屋
(
しちや
)
をやつていて、かたわら
高利貸
(
こうりか
)
しでもあつたそうだが、
目下
(
もっか
)
は
表向
(
おもてむ
)
き
無職
(
むしょく
)
であつて
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
恁
(
か
)
くて
又
(
また
)
一
週間
(
しうかん
)
を
過
(
す
)
ぎ、
遂
(
つひ
)
にミハイル、アウエリヤヌヰチと
共
(
とも
)
に
郵便
(
いうびん
)
の
旅馬車
(
たびばしや
)
に
打乘
(
うちの
)
り、
近
(
ちか
)
き
鐵道
(
てつだう
)
のステーシヨンを
差
(
さ
)
して、
旅行
(
りよかう
)
にと
出掛
(
でか
)
けたのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
次で
最後
(
をはり
)
に
最
(
いと
)
近
(
ちか
)
く踊り
𢌞
(
めぐ
)
る二の
群
(
むれ
)
は
主權
(
ブリンチパーティ
)
と
首天使
(
アルカンゼリ
)
にて、
最後
(
をはり
)
にをどるは、すべて樂しき天使なり 一二四—一二六
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
馬鹿
(
ばか
)
なペンペは
欺
(
だま
)
されるとも
知
(
し
)
らずに、また
片方
(
かたほう
)
の
眼玉
(
めだま
)
をたべてしまつた。もう四千メートルに
近
(
ちか
)
い
霧
(
きり
)
の
中
(
なか
)
だ。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
「何だネお
近
(
ちか
)
さん、源三さんに
託
(
かこつ
)
けて遊んでサ。わたしやお前はお浪さんの世話を焼かずと用さえすればいいのだあネ。サアこっちへ来てもっとお
採
(
と
)
りよ。」
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
鐘
(
かね
)
には
吉彦
(
よしひこ
)
さんがひとりついて、
町
(
まち
)
の
国民学校
(
こくみんがっこう
)
の
校庭
(
こうてい
)
までゆくことになっていた。そこには、
近
(
ちか
)
くの
村々
(
むらむら
)
からあつめられた
屑鉄
(
くずてつ
)
の
山
(
やま
)
があるということだった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
すると、
向
(
むこ
)
うでは、この
新
(
あたら
)
しくやって
来
(
き
)
た
者
(
もの
)
をちらっと
見
(
み
)
ると、すぐ
翼
(
つばさ
)
を
拡
(
ひろ
)
げて
急
(
いそ
)
いで
近
(
ちか
)
づいて
来
(
き
)
ました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
学問なりその他の
名誉
(
めいよ
)
を得て
傲
(
ほこ
)
る者を見ると、
彼奴
(
きゃつ
)
も
近
(
ちか
)
ごろ一円
貰
(
もら
)
ったばっかりだな、ああいう
風
(
ふう
)
にやっては明日の日の登る前に
形無
(
かたな
)
しになるであろうと思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
あとで、も一人の女中、
近
(
ちか
)
さんに、聞いたことですが、あの子は郷里にいる頃、女学校を卒業する前後のことでしょうか、ひそかに愛してる男があったようです。
死因の疑問
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
境を定め邦を開きて、
近
(
ちか
)
つ
淡海
(
あふみ
)
に制したまひ
一二
、
姓
(
かばね
)
を正し氏を撰みて、
遠
(
とほ
)
つ
飛鳥
(
あすか
)
に
勒
(
しる
)
したまひき
一三
。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
あのはんのきの
黒
(
くろ
)
い
木立
(
こだち
)
がぢき
近
(
ちか
)
くに
見
(
み
)
えてゐて、そこまで
戻
(
もど
)
るぐらゐ、なんの
事
(
こと
)
でもないやうでした。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ようござるか?
此
(
この
)
早急
(
さっきふ
)
に
異議
(
いぎ
)
はござらぬか?
業々
(
げふ/\
)
しうはすまい、ほんの
近
(
ちか
)
しい
輩
(
やから
)
一
兩名
(
りゃうめい
)
、はて、
何故
(
なぜ
)
と
被言
(
おしゃ
)
れ、
近親
(
きんしん
)
チッバルトが
殺
(
ころ
)
されて
間
(
ま
)
がないことゆゑ
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
近
常用漢字
小2
部首:⾡
7画
“近”を含む語句
近傍
近所
附近
近辺
近江
間近
近隣
近代
遠近
近付
近郊
近々
近習
端近
付近
最近
近郷
近処
近眼鏡
昵近
...