“入魂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じっこん69.2%
じゅっこん15.4%
じゆこん7.7%
じゆつこん7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
熊谷大膳は嵯峨の二尊院に隠れていたところへ、かねて入魂じっこんにしていた前田徳善院の家老の松田勝右衛門と云う者が、十五日に訪ねて来た。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ムクは、この著作に於てこそ、かなり知名にして有要な役目をつとめつつある犬ですけれども、田山白雲とはいまだ相識の間でもなく、まして入魂じゅっこんの間柄でもありませんでした。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
貞柳ていりうと云ひしが此者通仙と入魂じゆこんなりし故妻子の難儀を見兼ねて世話をなしける處あまさきの藩中に小野田幸之進をのだかうのしんと云人有りしが勘定頭かんぢやうがしら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
御刀のぬぐひ御手水おんてうづ一人にて相勤、さて申上けるは、私共愚眛ぐまい、かゝる奸惡之者共不存かんあくのものともぞんぜず入魂じゆつこんに立入仕候段只今に相成重々奉恐入候おそれいりたてまつりそろ思召次第如何樣共御咎仰付可被下置段申上おぼしめししだいいかやうともおんとがめおほせつけくだしおかるべきだんまうしあげける時、公笑はせ玉ひ
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)