入魂じゅっこん)” の例文
ムクは、この著作に於てこそ、かなり知名にして有要な役目をつとめつつある犬ですけれども、田山白雲とはいまだ相識の間でもなく、まして入魂じゅっこんの間柄でもありませんでした。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
相当入魂じゅっこんであるべきだが、実は土肥はその後の神尾をよく知らず、神尾もまたその後の土肥のことはあんまり知らずにいて、ここへ来たものだから、再会のようで、実は生面せいめんにひとしい。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)