もつて)” の例文
なさばつひには首をも失はんされば汝等に此金を三百兩づつつかはし殘り五百兩は我が物となし此盜賊を止め此金子をもつて各々おの/\金堅氣かねかたぎたつき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかれども机上きしやう編筆へんひつせはししば/\稿かうだつするの期約きやくうしなひしゆゑ、近日このごろつとめて老人が稿本かうほん残冊ざんさつていし、もつて其乞そのこひさづく。
しかれども机上きしやう編筆へんひつせはししば/\稿かうだつするの期約きやくうしなひしゆゑ、近日このごろつとめて老人が稿本かうほん残冊ざんさつていし、もつて其乞そのこひさづく。
且又手を下候者に無之同志之由を申自訴仕候者まうしじそつかまつりそろもの多分御座候由伝聞仕候。右自訴之人共いづれも純粋正義之名ある者之由承候。是等の者は別而べつして寛典をもつて御赦免被為在可然御儀あらせられてしかるべきおんぎと奉存候。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
たゞ街道がいだう郷村きやうぞん児童ぢどう年十五八九已上におよものおの/\柳の枝を取り皮を木刀ぼくたう彫成きざみなし、皮を以またほか刀上たうしやうまと用火ひにて焼黒やきくろめ皮をもつて黒白のもやうわかつ、名づけて荷花蘭蜜こばらみといふ。
よつ其駁雑そのはくざつけづり、校訂かうてい清書せいしよし、豚児とんじ京水にゑがゝしめしもの三巻、書賈しよかこひおうじ老人につげゆるもつてしきしに、発販はつはん一挙いつきよして七百余部よぶひさげり。これより書肆しよし後編こうへんふ。
きゝもつてほかに驚きにくせがれ行状ふるまひ言語同斷ごんごどうだんなりとて直樣すぐさま出府しゆつぷなし吉之助を呼びて着類きるゐ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
右様天下衆人之能存候よくぞんじそろ罪状有之者を誅戮ちゆうりく仕候事、実に報国赤心之者に御座候間、非常之御処置をもつて手を下し候者も死一等を被減候様仕度げんぜられそろやうつかまつりたく如斯かくのごとく申上候へば、先般天誅之儀に付彼此かれこれ申上候と齟齬そご
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
たゞ街道がいだう郷村きやうぞん児童ぢどう年十五八九已上におよものおの/\柳の枝を取り皮を木刀ぼくたう彫成きざみなし、皮を以またほか刀上たうしやうまと用火ひにて焼黒やきくろめ皮をもつて黒白のもやうわかつ、名づけて荷花蘭蜜こばらみといふ。
聞ておどろき我は加賀屋かがや長兵衞方へ參るあひだ其方後よりまゐるべしとて其足そのあしにて又七は長兵衞方へいた是迄これまでの事を物語り勘辨かんべんなり難しと立腹りつぷくいたしければ長兵衞ももつての外におどろきける處へ長助も來り三人ひたひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
牧之ぼくし老人は越後ゑちご聞人ぶんじんなり。かつて貞介朴実ていかいぼくじつもつてきこえ、しば/\県監けんかん褒賞はうしやうはいして氏の国称こくしようゆるさる。生計せいけい余暇よか風雅ふうがを以四方にまじはる。余が亡兄ぼうけい醒斎せいさい京伝の別号をう鴻書こうしよともなりしゆゑ、またこれぐ。
此理を能々よく/\御考被為在あらせられ候而、何卒なにとぞ非常回天之御処置をもつてくわいたる者も死一等をゆるされ、同志と申自訴者は一概に御赦免に相成候様と奉存候。もつとも大罪に候へ共、朝敵に比例仕候へ、軽浅之罪と奉存候。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
よつ其駁雑そのはくざつけづり、校訂かうてい清書せいしよし、豚児とんじ京水にゑがゝしめしもの三巻、書賈しよかこひおうじ老人につげゆるもつてしきしに、発販はつはん一挙いつきよして七百余部よぶひさげり。これより書肆しよし後編こうへんふ。
おかるになりしは岩井玉之丞とて田舎芝居の戯子やくしやなるよし、すこぶなり。由良の助になりしは旅中りよちゆう文雅ぶんがもつてしるひとなり、年若としわかなればかゝるたはふれをもなすなるべし。常にはかはりて今の坂東彦三郎にたり。