“以太利”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
イタリー76.5%
イタリイ5.9%
いたりや5.9%
イタリア5.9%
イタリヤ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
而して儒教の風教を支配する事能はざるは、往時以太利イタリー羅馬ローマ教の勢力地に堕ちて、教会は唯だ集会所たるが如き観ありしと同様の事実なり。
智音ちいん得可からず。衆愚度し難し。フラゴナアルの以太利イタリイに修めんとするや、ブウシエそのかうを送つていはく、「ミシエル・アンジユが作を見ることなかれ。彼が如きは狂人のみ」
以太利いたりやの風光にあくがれし詩人、シェレエが「ピサに近きカシネの松ばら」と題してものしたる歌の中に就きて、回想せし楽しき逍遥の日は「なよ風松が枝に巣ごもり、荒波海ぞこにをさまれりし」
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
ダヌンチオというのは今の以太利イタリアで一番有名な小説家だそうだから、僕の友達の主意は無論彼の勢力を僕に紹介するつもりだったのだろうが
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時夕暮の窓際まどぎわに近く日暮ひぐらしが来て朗らに鋭どい声を立てたので、卓を囲んだ四人よつたりはしばらくそれに耳をかたむけた。あの鳴声にも以太利イタリヤの連想があるでしょうと余は先生に尋ねた。
ケーベル先生 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)