“イタリア”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
伊太利58.9%
伊太利亜26.8%
以太利亜5.4%
伊国3.6%
1.8%
以太利1.8%
意太利亜1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
普通書かれたのは英語が主であったが、独逸ドイツ語と仏蘭西フランス語も自由であり、読むだけは伊太利イタリア語も露西亜ロシア語もかなり楽だったようにみえた。
先生を囲る話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
伊太利亜イタリア名家のえがける絵のほとんど真黒まくろになりたるを掛けあり。壁の貼紙はりがみは明色、ほとんど白色にして隠起いんきせる模様および金箔きんぱくの装飾を施せり。
寒月君、君のヴァイオリンはあんまり安いから鼠が馬鹿にしてかじるんだよ、もう少しいいのを奮発して買うさ、僕が以太利亜イタリアから三百年前の古物こぶつを取り寄せてやろうか
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
伊国イタリアの冬の三カ月は草もすでに青々として、スイスの山々は八月にもかかわらず白く雪が残っている。吟詠しつつ花をめでた維納ウィーンの春、酔っては月の下、伯林ベルリンの夕に歩いたのである。
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)
(風は強く吹いて舟もまた行くこと早く、イタリアの山々はみるまにうつってゆく。岸べは麦のうねが連なり、あたかも青い毛氈かとみあやまるほどであった。)
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)
スイスの谷間の尽きるところに水が湾を作り、さらに湖の舟にのって石の関所のごときをよぎる。風は残りの雲を吹き払い、夜にははれて、遠い空の一つのみどりはイタリアの山である。)
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)
ダヌンチオというのは今の以太利イタリアで一番有名な小説家だそうだから、僕の友達の主意は無論彼の勢力を僕に紹介するつもりだったのだろうが
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それから『大清一統志』三五五、〈意太利亜イタリア哥而西加コルシカに三十三城あり、犬の能く戦うを産す、一犬一騎に当るべし、その国陣を布くに、毎騎一犬をまじう、かえって騎の犬にかざるものあり〉。