ほと)” の例文
と復たお雪が快活な調子で言って、ほとって来た頬を手で押えた。三吉は静かに妻を見た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
野村は我乍ら滑稽をかしい程狼狽うろたへたと思ふと、かつと血が上つて顔がほとり出して、沢山の人が自分の後に立つて笑つてる様な気がするので、自暴やけに乱暴な字を、五六行息つかずに書いた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
膩肉あぶらみほとぼるむくみ、——しかすがに
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)