たげ)” の例文
權三 (助十をみかへる。)おい、おれにばかり云はせてゐねえで、手前もちつとしやべれよ。かうなりあうでおたげえに係り合だ。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
宜く来たとたげえに大騒ぎをやるが、毎日めえにち傍にいると、私が殿様の疳癪をうん/\と気に障らねえように聞いていると、私が胡麻摺になり、謟諛へつれえになっていけねえ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
めえが養子に往っても男振がいもんだから、お賤さんに見染められ、たげえに死ぬのいきるのと騒ぎ合い、お累さんを振捨てゝお賤さんとこういう事になったから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
鐵「えおい、だから余計なことを言うなって云うんだ、詰らねえ事を喋るからおたげえに掛合かゝりあいになるよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それからわし此処こゝ家来けれえになっただね、して見るとお前様めえさま、私のためには大事でえじなお人で、私は家来けらいでござえますから、永らく居る内にはおたげえに心安立こゝろやすだてが出て来るだ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
めえと六十八十までも夫婦になるだが、おたげえに気に入らねえ所が出来る、どうも嫁は彼処あすこい此処が気に入らねえ、どうも腹ア立っていけねえと云えば、おめい
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
新「三藏とは一旦兄弟とまでなったが、お累が死んでからは、たげえにかたき同志の様になったのだ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
甚「然うか、有難ありがてえ、百両呉れゝば生涯おたげえに堅気に成りてえ、己も馬鹿はめてえや」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
これ若草われは伊之助さんより他に男はねえとおめえ詰めて夫婦約束までしたが、おたげえに物の間違えからまで出来でかして、汝え先へ死んだが、今じゃア伊之助さんも汝がに済まねえといってな
おらア旦那はどうも彼処あすこはいいが腹ア立っていけねえとか何とか思う事があるものだが、おたげえにいけねえと思うと、一つとこにいるのがやになるから、いけねえとこは取って打棄うっちゃってしまって
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
伊「何も礼をいうことアねえや、おたげえに斯うなってるんだから」