“揚戸”の読み方と例文
読み方割合
あげど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土間の右から数えて五番目の踏板から下に降りて、そこの土の窪みだけを踏み、揚戸あげどを開きにゆくといった具合に……。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その声を聞いて、彼はふいに目をさまし、「寝所」の外にはい出し、金網の少し開いた所をまたていねいにしめ、それから揚戸あげどを開いて、おりてきたのであった。
「まだ町住いの事は御存じないのだから、失礼ながらわたしたち夫婦でお指図さしずをいたして上げます」といったのである。夫婦は朝表口の揚戸あげどを上げてくれる。晩にまた卸してくれる。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)