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揚戸
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あげど
ふりがな文庫
“
揚戸
(
あげど
)” の例文
土間の右から数えて五番目の踏板から下に降りて、そこの土の窪みだけを踏み、
揚戸
(
あげど
)
を開きにゆくといった具合に……。
白蟻
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
その声を聞いて、彼はふいに目をさまし、「寝所」の外にはい出し、金網の少し開いた所をまたていねいにしめ、それから
揚戸
(
あげど
)
を開いて、おりてきたのであった。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
「まだ町住いの事は御存じないのだから、失礼ながらわたしたち夫婦でお
指図
(
さしず
)
をいたして上げます」といったのである。夫婦は朝表口の
揚戸
(
あげど
)
を上げてくれる。晩にまた卸してくれる。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
呉
(
くれ
)
と聲を
掛
(
かけ
)
しかば喜八ハイと答へて
揚戸
(
あげど
)
を
上
(
あげ
)
る
時
(
とき
)
袂
(
たもと
)
の
斜
(
はす
)
に
引裂
(
ひきさけ
)
てあるゆゑ軍平は
眼
(
め
)
を
留
(
とめ
)
て見るに
縞柄
(
しまがら
)
も昨夜の
布子
(
ぬのこ
)
に
相違
(
さうゐ
)
なければ
直
(
すぐ
)
に召捕んとせしが
取迯
(
とりにが
)
しては一大事と
然有
(
さあら
)
ぬ
體
(
てい
)
にて煙草を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
春の
月縁
(
ゑん
)
の
揚戸
(
あげど
)
の重からば逢はで帰らむ歌うたへ君
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
揚
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
“揚”で始まる語句
揚
揚句
揚屋
揚子江
揚足
揚羽
揚々
揚物
揚場
揚幕