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縁
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ゑん
ふりがな文庫
“
縁
(
ゑん
)” の例文
今
(
いま
)
の
苦勞
(
くらう
)
を
戀
(
こひ
)
しがる
心
(
こゝろ
)
も
出
(
い
)
づべし、
斯
(
か
)
く
形
(
かたち
)
よく
生
(
うま
)
れたる
身
(
み
)
の
不幸
(
ふしやはせ
)
、
不相應
(
ふさうおう
)
の
縁
(
ゑん
)
につながれて
幾
(
いく
)
らの
苦勞
(
くらう
)
をさする
事
(
こと
)
と
哀
(
あは
)
れさの
増
(
まさ
)
れども
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
武内
(
たけのうち
)
と
識
(
し
)
つたのは、
新著百種
(
しんちよひやくしゆ
)
の
挿絵
(
さしゑ
)
を
頼
(
たの
)
みに行つたのが
縁
(
ゑん
)
で、
酷
(
ひど
)
く
懇意
(
こんい
)
に
成
(
な
)
つて
了
(
しま
)
つたが、
其始
(
そのはじめ
)
は
画
(
ゑ
)
より人物に
惚
(
ほ
)
れたので
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
及び之を打ち
碎
(
くだ
)
くに用ゐしならんと考へらるる
扁平石
(
へんぺいせき
)
(
縁
(
ゑん
)
部に赤色料付着す)は
遺跡
(
いせき
)
より
發見
(
はつけん
)
されし事有るなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
が、
驟雨
(
しうう
)
の
凄
(
すさま
)
じさは
少
(
すこ
)
しもない。すぐ、
廻
(
まは
)
り
縁
(
ゑん
)
の
座敷
(
ざしき
)
に、
畳屋
(
たゝみや
)
の
入
(
はい
)
つてゐたのも、
何
(
なん
)
となく
心
(
こゝろ
)
ゆく
都
(
みやこ
)
の
時雨
(
しぐれ
)
に
似
(
に
)
て、
折
(
をり
)
から
縁
(
ゑん
)
の
端
(
はし
)
にトントンと
敲
(
たゝ
)
いた
茣蓙
(
ござ
)
から、
幽
(
かすか
)
に
立
(
た
)
つた
埃
(
ほこり
)
も
青
(
あを
)
い。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
文藝
(
ぶんげい
)
にも
哲學
(
てつがく
)
にも
縁
(
ゑん
)
のない
彼等
(
かれら
)
は、
此
(
この
)
味
(
あぢ
)
を
舐
(
な
)
め
盡
(
つく
)
しながら、
自分
(
じぶん
)
で
自分
(
じぶん
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
得意
(
とくい
)
がつて
自覺
(
じかく
)
する
程
(
ほど
)
の
知識
(
ちしき
)
を
有
(
も
)
たなかつたから、
同
(
おな
)
じ
境遇
(
きやうぐう
)
にある
詩人
(
しじん
)
や
文人
(
ぶんじん
)
などよりも、
一層
(
いつそう
)
純粹
(
じゆんすゐ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
急
(
いそ
)
ぎ
助
(
たす
)
けて
見
(
み
)
たら
足下等
(
そくから
)
だ、
實
(
じつ
)
に
不思議
(
ふしぎ
)
な
縁
(
ゑん
)
ではないか。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
遠
(
とほ
)
ざかるが
最期
(
さいご
)
もう
縁
(
ゑん
)
の
切
(
き
)
れしも
同
(
おな
)
じこと
取
(
と
)
りつく
島
(
しま
)
の
頼
(
たの
)
みもなしと、
我
(
わ
)
れ
振
(
ふ
)
りすてられしやうな
歎
(
なげ
)
きにお
園
(
その
)
いよ/\
心細
(
こヽろぼそ
)
く
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
桂次
(
けいじ
)
が
今
(
いま
)
をる
此許
(
こゝもと
)
は
養家
(
やうか
)
の
縁
(
ゑん
)
に
引
(
ひ
)
かれて
伯父
(
をぢ
)
伯母
(
をば
)
といふ
間
(
あひだ
)
がら
也
(
なり
)
、はじめて
此家
(
このや
)
へ
來
(
き
)
たりしは十八の
春
(
はる
)
、
田舍縞
(
いなかじま
)
の
着物
(
きもの
)
に
肩
(
かた
)
縫
(
ぬひ
)
あげをかしと
笑
(
わら
)
はれ
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
園
(
その
)
さまにも
言
(
い
)
ひきかせたきこと
多
(
おほ
)
くあれど
我
(
わ
)
が
口
(
くち
)
よりいはヾ
又
(
また
)
耳
(
みヽ
)
に
兩手
(
りようて
)
なるべし、
不思議
(
ふしぎ
)
に
縁
(
ゑん
)
のない
人
(
ひと
)
に
縁
(
ゑん
)
があるか
馬鹿
(
ばか
)
らしきほど
置
(
お
)
いてゆくが
嫌
(
い
)
やな
氣持
(
きもち
)
と
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
國
(
くに
)
を
出
(
いづ
)
るまでは
左
(
さ
)
まで
不運
(
ふうん
)
の
縁
(
ゑん
)
とも
思
(
おも
)
はざりしが、
今日
(
けふ
)
この
頃
(
ごろ
)
は
送
(
おく
)
りこしたる
寫眞
(
しやしん
)
をさへ
見
(
み
)
るに
物
(
もの
)
うく
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
踏
(
ふ
)
むに
冷
(
つ
)
めたき
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
を
引裾
(
ひきすそ
)
ながく
縁
(
ゑん
)
がはに
出
(
い
)
でゝ、
用心口
(
ようじんぐち
)
より
顏
(
かほ
)
さし
出
(
いだ
)
し、
玉
(
たま
)
よ、
玉
(
たま
)
よ、と二タ
聲
(
こゑ
)
ばかり
呼
(
よ
)
んで、
戀
(
こひ
)
に
狂
(
くる
)
ひてあくがるゝ
身
(
み
)
は
主人
(
しゆじん
)
が
聲
(
こゑ
)
も
聞分
(
きくわ
)
けぬ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此方
(
こちら
)
が
此通
(
このとほ
)
りつまらぬ
活計
(
くらし
)
をして
居
(
ゐ
)
れば、
御前
(
おまへ
)
の
縁
(
ゑん
)
にすがつて
聟
(
むこ
)
の
助力
(
たすけ
)
を
受
(
う
)
けもするかと
他人樣
(
ひとさま
)
の
處思
(
おもはく
)
が
口惜
(
くちを
)
しく、
痩
(
や
)
せ
我慢
(
がまん
)
では
無
(
な
)
けれど
交際
(
つきあひ
)
だけは
御身分
(
ごみぶん
)
相應
(
さうおう
)
に
盡
(
つく
)
して
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
新聞
(
しんぶん
)
見
(
み
)
ながら
商
(
あきな
)
ひするのと
思
(
おも
)
ふても
居
(
ゐ
)
たれど、
量
(
はか
)
らぬ
人
(
ひと
)
に
縁
(
ゑん
)
の
定
(
さだ
)
まりて、
親々
(
おや/\
)
の
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
なれば
何
(
なん
)
の
異存
(
いぞん
)
を
入
(
いれ
)
られやう、
烟草
(
たばこや
)
の
録
(
ろく
)
さんにはと
思
(
おも
)
へど
夫
(
そ
)
れはほんの
子供
(
こども
)
ごゝろ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あんまり
冥利
(
めうり
)
がよくあるまいと
言
(
い
)
へば
御親切
(
ごしんせつ
)
に
有
(
あり
)
がたう、
御異見
(
ごゐけん
)
は
承
(
うけたまは
)
り
置
(
おき
)
まして
私
(
わたし
)
はどうも
彼
(
あ
)
んな
奴
(
やつ
)
は
虫
(
むし
)
が
好
(
す
)
かないから、
無
(
な
)
き
縁
(
ゑん
)
とあきらめて
下
(
くだ
)
さいと
人事
(
ひとごと
)
のやうにいへば
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
よしやこの
縁
(
ゑん
)
を
厭
(
いと
)
ひたりとも、野末の
草花
(
さうくわ
)
は書院の
花瓶
(
くわびん
)
にさゝれん物か。恩愛ふかき親に苦を増させて、我れは同じき地上に
彷遑
(
さまよは
)
ん身の、
取
(
とり
)
あやまちても天上は
叶
(
かな
)
ひがたし。
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
用心口
(
ようじんぐち
)
を
鎖
(
さ
)
してお
寢間
(
ねま
)
へ
戻
(
もど
)
り
給
(
たま
)
ひしが
再度
(
ふたゝび
)
立
(
た
)
つてお
菓子戸棚
(
くわしとだな
)
のびすけつとの
瓶
(
びん
)
とり
出
(
いだ
)
し、お
鼻紙
(
はながみ
)
の
上
(
うへ
)
へ
明
(
あ
)
けて
押
(
おし
)
ひねり、
雪灯
(
ぼんぼり
)
を
片手
(
かたて
)
に
縁
(
ゑん
)
へ
出
(
いづ
)
れば
天井
(
てんぜう
)
の
鼠
(
ねづみ
)
がた/\と
荒
(
あ
)
れて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
切
(
き
)
られぬ
縁
(
ゑん
)
の
血筋
(
ちすぢ
)
といへば
有
(
あ
)
るほどの
惡戯
(
いたづら
)
を
盡
(
つく
)
して
瓦解
(
ぐわかい
)
の
曉
(
あかつき
)
に
落
(
おち
)
こむは
此淵
(
このふち
)
、
知
(
し
)
らぬと
言
(
い
)
ひても
世間
(
せけん
)
のゆるさねば、
家
(
いへ
)
の
名
(
な
)
をしく
我
(
わ
)
が
顏
(
かほ
)
はづかしきに
惜
(
を
)
しき
倉庫
(
くら
)
をも
開
(
ひら
)
くぞかし
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
うわ
言
(
こと
)
をいつたり
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
たり、こんな
事
(
こと
)
で一
生
(
せう
)
を
送
(
おく
)
れば
人
(
ひと
)
は
定
(
さだ
)
めし
大白痴
(
おほたわけ
)
と
思
(
おも
)
ふなるべく、
其
(
その
)
やうな
馬鹿
(
ばか
)
になつてまで
思
(
おも
)
ふ
心
(
こゝろ
)
が
通
(
つう
)
じず、なき
縁
(
ゑん
)
ならば
切
(
せ
)
めては
優
(
やさ
)
しい
詞
(
ことば
)
でもかけて
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
民
(
たみ
)
上
(
うへ
)
もなき
縁
(
ゑん
)
と
喜
(
よろこ
)
びてお
前
(
まへ
)
さまも
今
(
いま
)
が
花
(
はな
)
のさかり
散
(
ち
)
りがたに
成
(
な
)
つては
呼
(
よ
)
んで
歩行
(
あるく
)
とも
賣
(
う
)
れる
事
(
こと
)
でなし、
大底
(
たいてい
)
にお
心
(
こヽろ
)
を
定
(
さだ
)
め
給
(
たま
)
へ、
松島
(
まつしま
)
さまに
恩
(
おん
)
はありとも
何
(
なん
)
のお
束約
(
やくそく
)
がありしでもなく
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
まだ
縁
(
ゑん
)
づかぬ
妹
(
いもと
)
どもが
不憫
(
ふびん
)
、
姉
(
あね
)
が
良人
(
おつと
)
の
顏
(
かほ
)
にもかゝる、
此山村
(
このやまむら
)
は
代〻
(
だい/\
)
堅氣
(
かたぎ
)
一
方
(
ぱう
)
に
正直
(
しようじき
)
律義
(
りちぎ
)
を
眞向
(
まつかう
)
にして、
惡
(
わ
)
い
風説
(
うわさ
)
を
立
(
た
)
てられた
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
き
筈
(
はづ
)
を、
天魔
(
てんま
)
の
生
(
うま
)
れがはりか
貴樣
(
きさま
)
といふ
惡者
(
わる
)
の
出來
(
でき
)
て
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
奧
(
おく
)
さまとろ/\としてお
目覺
(
めさむ
)
れば、
枕
(
まくら
)
もとの
縁
(
ゑん
)
がはに
男女
(
なんによ
)
の
話
(
はな
)
し
聲
(
こゑ
)
さのみ
憚
(
はゞ
)
かる
景色
(
けしき
)
も
無
(
な
)
く、
此宿
(
こゝ
)
の
旦的
(
だんつく
)
の、
奧洲
(
おくしう
)
のと、
車宿
(
くるまやど
)
の二
階
(
かい
)
で
言
(
い
)
ふやうなるは、
奧
(
おく
)
さま
此處
(
こゝ
)
にと
夢
(
ゆめ
)
にも
人
(
ひと
)
は
思
(
おも
)
はぬなるべし。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
縁
(
ゑん
)
があるか
未
(
いま
)
だに
折
(
おり
)
ふし
何
(
なん
)
の
彼
(
か
)
のといつて、
今
(
いま
)
も
下坐敷
(
したざしき
)
へ
來
(
き
)
たのでござんせう、
何
(
なに
)
も
今
(
いま
)
さら
突出
(
つきだ
)
すといふ
譯
(
わけ
)
ではないけれど
逢
(
あ
)
つては
色々
(
いろ/\
)
面倒
(
めんどう
)
な
事
(
こと
)
もあり、
寄
(
よ
)
らず
障
(
さわ
)
らず
歸
(
かへ
)
した
方
(
はう
)
が
好
(
い
)
いのでござんす
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
縁
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“縁”を含む語句
因縁
由縁
縁端
所縁
縁付
離縁
縁辺
縁者
川縁
縁取
河岸縁
縁飾
縁附
血縁
縁側
縁起
縁故
縁喜
笹縁
縁切
...