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冤
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ゑん
ふりがな文庫
“
冤
(
ゑん
)” の例文
況
(
いは
)
んや彼の此行固より
空嚢
(
くうなう
)
たりしをや。古より名士は
謗訕
(
ばうせん
)
多し。吾人たとひ好む所に佞する者に非るも彼の為めに
冤
(
ゑん
)
を解かざるを得ざる也。
頼襄を論ず
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
しかし只一つ言ひたいのは、私が幼い時から、刑死した父の
冤
(
ゑん
)
を
雪
(
そゝ
)
がうと思ふ熱烈な情に駆られて、専念に学問を研究することが出来なかつたといふ事実である。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
この娘に取つては、父の命を救ふことも大事なら、家中の者から、父の命を狙つて居ると思はれて居る、許婚の秋月勘三郎の
冤
(
ゑん
)
を
雪
(
そゝ
)
いで貰ふことも、更に大事だつたに違ひありません。
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
脊令原
(
せきれいげん
)
寒うして同じく
冤
(
ゑん
)
を
雪
(
そそ
)
ぐ
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
此
(
この
)
禍福とそれに伴ふ
晦顕
(
くわいけん
)
とがどうして生じたか。私はそれを
推
(
お
)
し
窮
(
きは
)
めて父の
冤
(
ゑん
)
を
雪
(
そゝ
)
ぎたいのである。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
顔に塗られた泥を洗ふやうに、積極的に父の
冤
(
ゑん
)
を
雪
(
そゝ
)
ぎたいと云ふのが、私の幼い時からの欲望である。幼い時にはかう思つた。父は天子様のために働いた。それを人が殺した。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
冤
漢検1級
部首:⼍
10画
“冤”を含む語句
冤罪
冤枉
雪冤
冤謫
洗冤録
冤鬼
冤罪者
冤魂
埋冤
冤刑
冤名
冤屈
冤枉者
宿冤
洗冤