寃罪むじつ)” の例文
たとえ寃罪むじつの証拠証人をならべ得ても、無罪にするわけにゆかず、死罪以外の処刑もどうかと、ためらわれた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれは自分の寃罪むじつを叫ぶために、飛んでもない事をうっかり口走ってしまったので、今さら後悔しても追っ付かなかった。かれは半七にその尻っぽを捉まえられて、とうとう恐れ入って白状した。
半七捕物帳:38 人形使い (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
またそれは林冲が奉行白洲しらすで訴えた寃罪むじつのさけびとも合致していた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)