よひ)” の例文
新字:
なし茶碗ちやわんつぎした打鳴うちならし呑ける程にむねに一物ある寶澤はしやくなど致し種々とすゝめける婆は好物かうぶつの酒なれば勸めに隨ひ辭儀じぎもせず呑ければ漸次しだいよひ出て今は正體しやうたいなく醉臥ゑひふしたり寶澤熟々此體このてい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ひきうけて世話せわをすることしん兄弟けうだい出來できわざなり、これを色眼鏡いろめがねひとにはほろよひひざまくらにみヽあかでもらせるところゆるやら、さりとは學士がくしさま寃罪ゑんざいうつたへどころもなし。
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
立ち上がつて自分の懷中をさぐつた東作、さすがに酒のよひも覺めました。
うかなすつたんですか」とよひ一時いちじつたやう表情へうじやうをした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「そいつは二日よひぢやありませんか」
のこすべき此段は憑司がうつたへの通りなり何故に汝が衣類に血のつきたるやとなじれば傳吉は私し昨夜さくや畑村はたむらより日暮ひぐれて歸る時河原にてものつまづ不審ふしんに存じ候が定めて酒によひし人のて居ることゝ存じとがめられては面倒めんだうわきよつて通りぬけしがしんやみゆゑ死人とは一かう存じ申さず今朝衣類いるゐならびに庭の敷石しきいし等へ血のつきりしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)