“栗毛”の読み方と例文
読み方割合
くりげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
最初のっけから四番目まで、湧くような歓呼のうちに勝負が定まって、さていよいよおはちが廻って来ると、源は栗毛くりげまたがって馬場へ出ました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
太郎は、そこを栗毛くりげの裸馬にまたがって、血にまみれた太刀たちを、口にくわえながら、両の手に手綱たづなをとって、あらしのように通りすぎた。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
最新輸入の新しい型の自動車と交っては、昔ゆかしい定紋じょうもんの付いた箱馬車に、栗毛くりげ駿足しゅんそくを並べて、優雅に上品に、きしらせて来る堂上華族も見えた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)