“黒斑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろぶち58.8%
くろふ29.4%
くろまだら5.9%
こくはん5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてその一軒の大きい方の店頭には、いつも一匹の黒斑くろぶちの猫がくびも動かさずに、通りの人人を細目に眺めながら腹這はらばって寝ている。
あめんちあ (新字新仮名) / 富ノ沢麟太郎(著)
浅間、黒斑くろふ、その他の連山にはまだ白い雪があったが、急にそこいらは眼が覚めたようで、何もかも蘇生そせいの力に満ちあふれていた。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
白き石竹又はかの黒斑くろまだらなる遊蝶花
リシダス (旧字旧仮名) / ジョン・ミルトン(著)
かの狗子白毛にて黒斑こくはん惶々乎こうこうことし屋壁に踞跼きょきょくし、四肢を側立て、眼を我に挙げ、耳と尾とを動かして訴えてやまず。その哀々あいあいじょう諦観視するに堪えず。彼はたして那辺なへんより来れる。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)