“くろず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
90.2%
7.8%
2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
厳しい克己は、春雷の轟きのように、快く、情慾の末をしびらせる。冷静な抑圧は秋水の光のように愉しく本能のくろずみを射散らした。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
道に沿うた公園の樹木は皆枝や葉をくろずませてゐた。のみならずどれも一本ごとに丁度僕等人間のやうに前や後ろを具へてゐた。それも亦僕には不快よりも恐怖に近いものを運んで来た。
歯車 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そのひとりいふ、この軟かき處の幸なさ、くろずみ爛れし我等の姿、たとひ我等と我等の請ひとに侮りを招く事はありとも 二八—三〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
この時一者ひとりトスカーナのことばをきゝてうしろよりよばゝりいひけるは、くろずめる空をわけてはせゆく者等よ、足をとゞめよ 七六—七八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)