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路地
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ろぢ
ふりがな文庫
“
路地
(
ろぢ
)” の例文
返事をきくと、お
糸
(
いと
)
は
其
(
そ
)
れですつかり安心したものゝ
如
(
ごと
)
くすた/\
路地
(
ろぢ
)
の
溝板
(
どぶいた
)
を
吾妻下駄
(
あづまげた
)
に踏みならし
振返
(
ふりかへ
)
りもせずに行つてしまつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
溝
(
どぶ
)
の匂ひと、
汚物
(
をぶつ
)
の臭氣と、腐つた人肉の匂ひともいふべき惡臭とがもつれ合つて吹き流れてゐる、六尺幅の
路地
(
ろぢ
)
々々。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
女房
(
にようばう
)
は
暗
(
くら
)
がりの
路地
(
ろぢ
)
に
足
(
あし
)
を
引
(
ひか
)
れ、
穴
(
あな
)
へ
掴込
(
つかみこ
)
まれるやうに、
頸
(
くび
)
から、
肩
(
かた
)
から、ちり
毛
(
け
)
もと、ぞツと
氷
(
こほ
)
るばかり
寒
(
さむ
)
くなつた。
夜釣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
忌々
(
いま/\
)
しさうに頭を
振
(
ふつ
)
て、急に
急足
(
いそぎあし
)
で
愛宕町
(
あたごちやう
)
の
闇
(
くら
)
い狭い
路地
(
ろぢ
)
をぐる/\
廻
(
まは
)
つて
漸
(
やつ
)
と
格子戸
(
かうしど
)
の小さな二
階屋
(
かいや
)
に「小川」と薄暗い
瓦斯燈
(
がすとう
)
の
点
(
つ
)
けてあるのを
発見
(
めつ
)
けた。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ついと横の小さい
路地
(
ろぢ
)
へ
外
(
そ
)
れて暗がりに隱れた。
赤い鳥
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
▼ もっと見る
何処
(
どこ
)
まで歩いて行つても道は
狭
(
せま
)
くて土が黒く
湿
(
しめ
)
つてゐて、
大方
(
おほかた
)
は
路地
(
ろぢ
)
のやうに
行
(
ゆ
)
き
止
(
どま
)
りかと
危
(
あやぶ
)
まれるほど
曲
(
まが
)
つてゐる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
女房
(
にようばう
)
は、
幾度
(
いくど
)
も
戸口
(
とぐち
)
へ
立
(
た
)
つた。
路地
(
ろぢ
)
を、
行願寺
(
ぎやうぐわんじ
)
の
門
(
もん
)
の
外
(
そと
)
までも
出
(
で
)
て、
通
(
とほり
)
の
前後
(
ぜんご
)
を
眗
(
みまは
)
した。
人通
(
ひとどほ
)
りも、もうなくなる。
夜釣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
片側
(
かたかは
)
に
朝日
(
あさひ
)
がさし込んで
居
(
ゐ
)
るので
路地
(
ろぢ
)
の
内
(
うち
)
は
突当
(
つきあた
)
りまで
見透
(
みとほ
)
された。
格子戸
(
かうしど
)
づくりの
小
(
ちひさ
)
い
家
(
うち
)
ばかりでない。
昼間
(
ひるま
)
見ると意外に
屋根
(
やね
)
の高い
倉
(
くら
)
もある。
忍返
(
しのびがへ
)
しをつけた
板塀
(
いたべい
)
もある。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
岩
(
いは
)
さんが
仕事場
(
しごとば
)
から——
行願寺内
(
ぎやうぐわんじない
)
にあつた、——
路地
(
ろぢ
)
うらの
長屋
(
ながや
)
へ
歸
(
かへ
)
つて
來
(
く
)
ると、
何
(
なに
)
かものにそゝられたやうに、
頻
(
しきり
)
に
氣
(
き
)
の
急
(
せ
)
く
樣子
(
やうす
)
で、いつもの
錢湯
(
せんたう
)
にも
行
(
ゆ
)
かず、さく/\と
茶漬
(
ちやづけ
)
で
濟
(
す
)
まして
夜釣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“路地”の意味
《名詞》
路 地(ろじ)
(不動産) 建物の間にある通路に使われる土地のこと。
(出典:Wiktionary)
“路地”の解説
路地(ろじ)は、本来は「露地」と表記し、屋根など覆うものがない土地や地面を意味するが、狭義には密集市街地などに形成される狭い道や家と家の間の狭い道、通路などをいう。この為、茶室に付属する庭、門内なども露地(路地)と呼ぶ。(京都や滋賀などでは「ろおじ」と発音する。但し路地裏は「ろおじうら」とは言わない。)
(出典:Wikipedia)
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“路地”で始まる語句
路地口
路地内
路地裏
路地端
路地路地