“風通”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふうつう62.5%
かざとお12.5%
かぜとお12.5%
かぜとほ6.3%
かぜとおし6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
といいながら、地味じみ風通ふうつう単衣物ひとえものの中にかくれたはなやかな襦袢じゅばんそでをひらめかして、右手を力なげに前に出した。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
由「何処か斯う景色のい、見晴しの有る、風通かざとおしの好い、しんとした、乙に賑やかなとこがありませんか」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
きっと毎日まいにちのように、むすめさんは、きよらかなみずをいれて、風通かぜとおしのいい、また、太陽たいようのあたるところへしてくださるだろう……。
ガラス窓の河骨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かたほそく、片袖かたそでをなよ/\とむねにつけた、風通かぜとほしのみなみけた背後姿うしろすがたの、こしのあたりまでほのかえる、敷居しきゐけた半身はんしんおびかみのみあでやかにくろい。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
普請ふしんも粗末だったが、日当ひあたり風通かぜとおしもよく、樹木や草花のおびただしくうえてあるのをわがものにして、夫婦二人きりの住居にはこの上もなく思われた。
果樹 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)