とおっ)” の例文
又私の妻も小娘のときには祖母おばあさんに連れられて榎本の家にいったことがあると云うので、少し往来の道筋がとおって居て全く知らぬ人でない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
新橋の川岸へ上って大通りを通り、おのずから新銭座の方へ行くのだから、此方側こっちがわすなわち大通り東側の方をとおって四辺を見れば人はただの一人も居ない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
丁度私が城中の外務省に出て居た日で、大変だ、今脇屋が捕縛ほばくされたと云う中に、縛られては居ないが同心を見たような者がついて脇屋が廊下をとおっいった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)