トップ
>
通
>
みち
ふりがな文庫
“
通
(
みち
)” の例文
往来
留
(
どめ
)
の
提灯
(
ちょうちん
)
はもう消したが、一筋、両側の家の戸を
鎖
(
さ
)
した、
寂
(
さみ
)
しい町の
真中
(
まんなか
)
に、六道の辻の
通
(
みち
)
しるべに、鬼が植えた
鉄棒
(
かなぼう
)
のごとく
標
(
しるし
)
の残った、縁日果てた番町
通
(
どおり
)
。
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彩画をほどこした
銀泥
(
ぎんでい
)
の襖、調度の物の
絢爛
(
けんらん
)
さ、いま大奥の一間に
囁
(
ささや
)
き合っているのは、家綱の
寵妾
(
ちょうしょう
)
お
通
(
みち
)
の方と、一人は久しく見えなかった姉の
光子
(
てるこ
)
の御方だった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わたしは千葉の者であるが、
馬琴
(
ばきん
)
の八犬伝でおなじみの里見の家は、
義実
(
よしざね
)
、義
成
(
なり
)
、義
通
(
みち
)
、
実尭
(
さねたか
)
、義
豊
(
とよ
)
、義
尭
(
たか
)
、義
弘
(
ひろ
)
、義
頼
(
より
)
、義
康
(
やす
)
の九代を伝えて、十代目の
忠義
(
ただよし
)
でほろびたのである。
青蛙堂鬼談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
年ゆたかなれども
七六
朝
(
あした
)
に
晡
(
くれ
)
に一
椀
(
わん
)
の
粥
(
かゆ
)
にはらをみたしめ、さる人はもとより
朋友
(
ともがき
)
の
訪
(
とむら
)
ふ事もなく、かへりて
兄弟
(
はらから
)
一属
(
やから
)
にも
七七
通
(
みち
)
を
塞
(
き
)
られ、まじはりを絶たれて、其の
怨
(
うらみ
)
をうつたふる方さへなく
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
彼方
(
かなた
)
、道なき
通
(
みち
)
の奧
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
▼ もっと見る
その日、増上寺
参詣
(
さんけい
)
を名として、大奥を出た将軍家の愛妾お
通
(
みち
)
の方の駕は、山内の休所で供の者を減らし、ほんのお忍び同様な二、三人で
愛宕
(
あたご
)
の裏坂へ向って行った。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
東雲
(
しののめ
)
の
気
(
き
)
爽
(
さわやか
)
に、送つて来て別れる時、つと高く
通
(
みち
)
しるべの
松明
(
たいまつ
)
を挙げて、
前途
(
ゆくて
)
を示して云つた。
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
もと将軍家のお船見屋敷であり、今は家綱の愛妾お
通
(
みち
)
の方の姉にあたる
光子
(
てるこ
)
の御方の住居が、一夜に焼失してしまったことは、江戸でも近来の
椿事
(
ちんじ
)
と誰もが驚いたらしい。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“通”の意味
《名詞》
(ツウ)趣味の分野において、特に暗黙のルールとなっていることまで知悉していること。江戸時代、元禄期における趣味人の価値が「粋」であったのに対し、化政期において重視された価値。
(とおり 「通り」とも) 特に市街地の内部にあって、形状がおおむね同一で、連続する道路の呼称。
(出典:Wiktionary)
通
常用漢字
小2
部首:⾡
10画
“通”を含む語句
普通
通過
一通
大通
通路
通行
通常
人通
密通
貫通
姦通
切通
表通
裏通
見通
通帳
風通
目通
行通
二通
...