“がよい”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天保八年の秋、枕山は鉄砲洲から武州金沢がよいの船に乗った。鉄砲洲は江戸時代には諸国の廻船かいせんの発著するみなとである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
これが僕の二度目の吉原がよいであった。そして最後の吉原通である。ついでだから、ここに書き添えて置く。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
雪をいていた者は雪払ゆきかきめる、黄色い真綿帽子を冠った旅人の群は立止る、岩村田がよいの馬車の馬丁べっとう蓙掛ござがけの馬の手綱たづなを引留めて、身を横に後を振返って眺めておりました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
毅堂が霊岸島から房州がよいの夜船に乗込む時、遠山雲如が一人これを見送った。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)