すゐ)” の例文
「隣の隱居は、恐ろしくやかましい親爺で、——お蔭で一と晩一すゐもしなかつた、若い者と壁隣に住むのは容易の難行苦行ぢやねえ——と大むくれでしたよ」
其夜そのよ慙恨ざんこんじやうられて、一すゐだもず、翌朝よくてうつひけつして、局長きよくちやうところへとわび出掛でかける。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
歸つて來ると大騷動で、お蔭で私も娘も一晩一すゐもしなかつたよ