すゐ)” の例文
いやうへに、淺葱あさぎえり引合ひきあはせて、恍惚うつとりつて、すだれけて、キレーすゐのタラ/\とひかきみかほなかれると、南無三なむさん
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
洋酒等をも鬻ぎ「ポンすゐ」と称して今の所謂ゆる「ラムネ」をも製造して販売せり。
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
森田思軒の引いた菅茶山の柬牘かんどくにはすゐに従ふ澹が書してあつたさうである。現にわたくしの饗庭篁村あへばくわうそんさんに借りてゐる茶山の柬牘にも、同じく澹に作つてある。たゞに柬牘のみでは無い。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
あんずるに、地中にすゐ脉と火脉くわみやくとあり、地は大いんなるゆゑ水脉は九分火脉は一分なり。かるがゆゑに火脉ははなはだまれ也。地中の火脉凝結こりむすぶところかならず気息いきいだす事人の気息のごとく、肉眼にくがんには見えず。
レモンすゐをば吸ふやうな
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
さて/\淺間あさましや、おや難儀なんぎおもはれる。おもてげさせろ。で、キレーすゐじつながめて
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)