“梛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なぎ83.3%
ナギ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
熊野詣くまのもうでには、なぎの木を折って、髪やかぶりにかざして帰る風俗があるから、ここでも杉の葉をそうするような風習があったのだろうか。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むかしは熊野のなぎは全国に聞こえ渡れる名木で、その葉をいかに強くくも切れず、おっとに離れぬ守りに日本中の婦女が便宜してその葉を求め鏡の裏に保存し
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
熊野の男の布教者は、ナギをもつて歩き、女の布教者は、椿をもつて歩いたのではあるまいか。此は、私の仮説である。とにかく、山人が椿の桙を持つて来たから、海石榴市である。
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)