トップ
>
冠
>
き
ふりがな文庫
“
冠
(
き
)” の例文
その洋服の男の前のテーブルにも
街路
(
とおり
)
の方を背にして、鳥打帽を
冠
(
き
)
た
筒袖
(
つつそで
)
の店員のような
壮
(
わか
)
い男がナイフとホークを動かしていた。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
出戻りとかいう名を
冠
(
き
)
せられることが、恐ろしかったのである。病気になった始めから、ただその一事をどのくらい気に
悩
(
や
)
んでいるかを知っている浩は、よけい心配した。
日は輝けり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「山西じゃないか」と、
横合
(
よこあい
)
から声をかけた者があった。
壮
(
わか
)
い男は耳なれた声を聞いて足を止めた。
鳥打帽
(
とりうちぼう
)
を
冠
(
き
)
た小柄な男が立っていた。
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その時の芝居は旧派と新派の合同芝居で、開場の日は旧派が青い帽子に新派が赤い帽子を
冠
(
き
)
て、車に乗って町まわりをした。
唖娘
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その幹の陰に隠れていたらしい
中折帽
(
なかおれぼう
)
を
冠
(
き
)
た
壮
(
わか
)
い男が、ひらひらと
蝙蝠
(
こうもり
)
のように出て来てその女と
擦
(
す
)
れ違った。
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
そのうちにちょとした
雑木林
(
ぞうきばやし
)
の中で
己
(
じぶん
)
の
冠
(
き
)
ていた麦藁帽子が見つかったので、そのあたりの草の中を捜していると、畳一枚ぐらいの処に草のよれよれになった処があって
雑木林の中
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
勘作はふと水の男が笠を落すと云ったことを思いだして旅人のほうに眼をやった。と、さらさらと風が吹いて来て旅人の
冠
(
き
)
ていた笠が、ひらひらと飛んでそれが湖の
水際
(
みずぎわ
)
に落ちた。
ある神主の話
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
“冠”の解説
冠(かんむり)とは、地位や階級などを示すために頭にかぶる装飾品。
(出典:Wikipedia)
冠
常用漢字
中学
部首:⼍
9画
“冠”を含む語句
頬冠
冠毛
冠者
大織冠
冠冕
花冠
御冠
小冠者
弱冠
艸冠
王冠
買冠
姉様冠
蒲冠者範頼
新冠
冠附
衣冠
菰冠
鳥冠
冠物
...