“端坐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たんざ86.4%
かしこま13.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鴎外が芝居しばいを見に行ったら、ちょうど舞台では、色のあくまでも白いさむらいが、部屋の中央に端坐たんざし、「どれ、書見しょけんなと、いたそうか。」
女の決闘 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そして、祠のなかに小さな姿で端坐たんざしている三太に気がつくと、明るい陽の光りのなかに、まぶしそうに眼を細めて、笑うのである。
南方郵信 (新字新仮名) / 中村地平(著)
あに(権平氏)さんと喧嘩でもする時はチヤンと端坐かしこまつて、肱を張つて、兄さんの顔を見詰め、それはイキませぬ、と云ふ様な調子でした。
わななく手頭てさきを引手へ懸けて、胸と共に障子を躍らしながら開けてみれば、お勢は机の前に端坐かしこまッて、一心に壁とにらくら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)