端坐かしこま)” の例文
あに(権平氏)さんと喧嘩でもする時はチヤンと端坐かしこまつて、肱を張つて、兄さんの顔を見詰め、それはイキませぬ、と云ふ様な調子でした。
わななく手頭てさきを引手へ懸けて、胸と共に障子を躍らしながら開けてみれば、お勢は机の前に端坐かしこまッて、一心に壁とにらくら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
さて、その翌朝のことであるが、近習きんじゅうの真田源五郎が信玄の前へ端坐かしこまった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)