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冠
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かぶり
ふりがな文庫
“
冠
(
かぶり
)” の例文
熊野詣
(
くまのもう
)
でには、
梛
(
なぎ
)
の木を折って、髪や
冠
(
かぶり
)
にかざして帰る風俗があるから、ここでも杉の葉をそうするような風習があったのだろうか。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いよいよ身請けという段になって、にわかに浦里が
冠
(
かぶり
)
を振り、彼の望みに応じようともしない。酒のまずい原因である。
紅白縮緬組
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
お島はじっとり汗ばんだ体に風を入れながら、鬱陶しい
冠
(
かぶり
)
ものを取って、軽い疲労と、健やかな血行の快い音に酔っていた。
腿
(
もも
)
と
臀部
(
でんぶ
)
との肉に
懈
(
だる
)
い痛みを覚えた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
お米は舌を食い切っても爺の膝を抱くのは、
厭
(
いや
)
と
冠
(
かぶり
)
をふり廻すと申すこと。それは私も
同一
(
おんなじ
)
だけれども、罪のないものが何を
恐
(
こわ
)
がって、煩うということがあるものか。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そう云って彼女は、私の言葉が終らないうちに激しく
冠
(
かぶり
)
を振るのでした。
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
冠
(
かぶり
)
に
立
(
た
)
てる
二本
(
ふたもと
)
の
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
その
少
(
わか
)
い方は、
納戸
(
なんど
)
の
破障子
(
やぶれしょうじ
)
を
半開
(
はんびら
)
きにして、
姉
(
ねえ
)
さん
冠
(
かぶり
)
の横顔を見た時、
腕
(
かいな
)
白く
梭
(
おさ
)
を投げた。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私がこう云って尋ねると、彼は頻りに
冠
(
かぶり
)
を振って
金色の死
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と、
冠
(
かぶり
)
を振ったのは、羅門塔十郎であった。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“冠”の解説
冠(かんむり)とは、地位や階級などを示すために頭にかぶる装飾品。
(出典:Wikipedia)
冠
常用漢字
中学
部首:⼍
9画
“冠”を含む語句
頬冠
冠毛
冠者
大織冠
冠冕
花冠
御冠
小冠者
弱冠
艸冠
王冠
買冠
姉様冠
蒲冠者範頼
新冠
冠附
衣冠
菰冠
鳥冠
冠物
...