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而
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そう
ふりがな文庫
“
而
(
そう
)” の例文
私は嬉しかった。早速此
持重説
(
じちょうせつ
)
を我物にして了って、之を以て実行に
逸
(
はや
)
る友人等を非難し、
而
(
そう
)
して
窃
(
ひそか
)
に自ら弁護する料にしていた。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
夫人、御安心なさい、あなたにお目にかゝった程の者は、誰かあなたの真面目な
而
(
そう
)
して勇敢な
霊魂
(
たましい
)
を尊敬せぬ者がありましょう乎。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
お前さんは
此処
(
ここ
)
の勝手を知っていると云うなら、
後生
(
ごしょう
)
だから僕の
家
(
うち
)
まで行って来て
呉
(
く
)
れないか。
而
(
そう
)
して、僕がここに居るから迎いに来て
呉
(
く
)
れと……。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
奉「長二郎、此の帳面の通り其の方手間料を受取ったか
而
(
そう
)
して柳が其の方へ嫁の
口入
(
くにゅう
)
をいたしたか何うじゃ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
遊廓の話、茶屋の話、同窓生と
一処
(
いっしょ
)
になってドシ/″\話をして問答して、
而
(
そう
)
して私は夫れを又
冷
(
ひや
)
かして
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
其れで会費を納めぬ会員の方が多数であるけれども催促がましい事を
為
(
し
)
無い。
而
(
そう
)
して会費を納める人も納めぬ人も分け隔て無く其
作物
(
さくぶつ
)
を批判し添削して遣つて居る。
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
而
(
そう
)
して
婦人
(
おんな
)
は
膝
(
ひざ
)
をついて、のしかゝるやうにして、
鬢
(
びん
)
の
間
(
あい
)
から真白な鼻で、お辻の
寐
(
ね
)
顔の
半
(
なかば
)
夜具
(
やぐ
)
を
引
(
ひっ
)
かついで膨らんだ前髪の、
眉
(
まゆ
)
のかゝり目のふちの
稍
(
やや
)
曇つて見えるのを
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼女は
止
(
とど
)
まって、
而
(
そう
)
して忍ぶべく決心した。彼女の苦しい
辛
(
つら
)
い境遇に
堪
(
た
)
えようと決心した。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「老人夫婦に息子が一人——
尤
(
もっと
)
も息子は美しくて
而
(
そう
)
して素晴らしく気高くて、それに何んでも此隊商へは拉薩の市から加わった筈だが……兎に角そういう一家族が隊商の
中
(
うち
)
に居ないかね!」
喇嘛の行衛
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
すると、私は退屈するから、
平地
(
へいち
)
に波瀾を起して、
拗
(
すね
)
て、じぶくッて、大泣に泣いて、
而
(
そう
)
してお
祖母
(
ばあ
)
さんに御機嫌を取って貰う。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
而
(
そう
)
して薪の売主は、衆議院議員選挙権を有って居る、新聞位は読んで居る男である。売る
葺萱
(
ふきがや
)
の中に
屑
(
くず
)
をつめ込んで
束
(
たば
)
を多くする位は何でも無い。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「若旦那が𤢖に……。まあ、
而
(
そう
)
して
何
(
ど
)
うしたの。」と、お葉は
俄
(
にわか
)
に真面目になった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
而
(
そう
)
して毎級第一番の上席を三ヶ月
占
(
しめ
)
て居れば
登級
(
とうきゅう
)
すると云う規則で、会読以外の書なれば、先進生が後進生に講釈もして聞かせ不審も
聞
(
きい
)
て
遣
(
や
)
り
至極
(
しごく
)
深切にして兄弟のようにあるけれども
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
外人と
而
(
そう
)
して看護婦とは、一見物凄く思われるような、非常に厳粛な表情をして、銀の盆の心臓を守り乍ら、室の衝き当たりに出来ている
最
(
も
)
う一つの室の戸を開けて、静に其中へ這入って行った。
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
無礼者奴
(
ぶれいものめ
)
がズカズカ部屋へ入って来た、
而
(
そう
)
して雪江さんの笑いが止らないで、
些
(
ちっ
)
とも要領を得ない癖に、訳も分らずに、一緒になってゲラゲラ笑う。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
而
(
そう
)
して葛城が米国へ向け乗船した二年と三月目の明治四十二年の七月六日、横浜出帆の信濃丸で米国に向うた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
トムは一昨日吉岡家の門前で、
彼
(
か
)
のお杉
婆
(
ばばあ
)
に吠え付いた。
而
(
そう
)
して
其
(
その
)
晩に殺された。自分は昨日我家の門前で、同じくお杉婆を
突倒
(
つきたお
)
して気絶させた。
而
(
そう
)
して
其
(
その
)
晩に父が行方不明になった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“而(而部)”の解説
而部
は、頬髭を意味する漢字の部首。
康熙字典214部首では126番目に置かれる(6画の9番目、未集の9番目)。
(出典:Wikipedia)
而
漢検準1級
部首:⽽
6画
“而”を含む語句
似而非
依而
形而上
形而上学
以而
追而書
従而
而已
兼而
別而
先達而
辛而
形而
似而非者
形而上的
却而
追而
然而
決而
似而
...