“このかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
此間60.0%
這漢20.0%
這間20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此間このかん、明治四十年の五月に於て、駒が一点の勝星を収めてゐるから、太刀と駒とが幕内力士としての星比べは、互に三点の勝星を備へて、全く同等の成績を対比してゐたのであつた。
八百長くづれ (新字旧仮名) / 栗島山之助(著)
そして茶山が其不満を説いて露骨を嫌はず、「這漢このかんを御しかり可被下候」と云ふに至つたのは、たま/\以て二人の交の甚深かつたことを証するに足るのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
伊沢正月金子入書状之返事も無御座候而、頼遣し候ことも、なしともつぶてとも無之候。これらのことちと御尋被下度奉希候。御忙劇之中へかかること申上候、これも伊沢返事なき故也。這漢このかん
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
諸君の身辺に、偽善的でなく物の言える老人があったら、試みに這間このかんの消息を訪ねて御覧なさい。世に老人の回顧の世界ほど、深刻で無残で、そしてゆるせないものがあるでしょうか。