八百長くづれやおちょうくずれ
八百長くづれ——と唱へる新語が出来たのは、明治四十三年一月、太刀山対駒ヶ岳の立合ひに、其結果が七面倒な預り勝負になつた事に依つてである。此問題は相当な大波紋を相撲界に捲き起こした。何といつても当時人気の焦点である両力士が、複雑怪奇な噂の中に …