“こなひだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
此間37.8%
先日32.4%
過日18.9%
過般8.1%
此頃2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「こんな物をいつも飲むのではないよ。此間こなひだ独逸大使に詰まらない物を頼まれて訳して遣つたので、其礼に貰つたのだ。」
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「私は歳を取らぬうちに身に藝をつけて置かうと思ひますから、半日だけ學校へやつて下さい。」と、先日こなひだおつゆは熱心に云つた。
仮面 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
だけど私、過日こなひだでモウ皆に笑はれて、懲々こりごりしてるんですもの。ぢやけて下さいつて、欺して逃げて来たもんだから、野村さんに追駆おつかけられたのよ。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
清吉そなたは腑甲斐無い、意地も察しも無い男、何故私には打明けて過般こなひだの夜の始末をば今まで話して呉れ無かつた、私に聞かして気の毒とおつに遠慮をしたものか、余りといへば狭隘けちな根性
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
此頃こなひだも或処で君の評判を聞いて来たが、何だか斯う我輩は自分を褒められたやうな心地こゝろもちがした。実際、我輩は君を頼りにして居るのだから。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
毎度敬之進が世話に成ること、此頃こなひだはまた省吾が結構なものを頂いたこと、それこれやの礼を述べ乍ら、せか/\と立つたりすわつたりして話す。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)