はえ)” の例文
「それからんだぜ。火がおこったら、ぐに行燈あんどん掃除そうじしときねえよ。こんなァ、いつもよりれるのが、ぐっとはええからの」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
なんだ大きな体躯なりをして立つてるやつるか、すわんなよ。弥「用が有るならぢきつてるにやア立つてるはうはええや。 ...
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「親分、はええ足だなア、そんなに急がなくたつて大丈夫だよ。一色道庵は、向うから駕籠で送り屆けられたんだから、當分消えて無くなるわけはねえ」
巴里パリーというところはどういうものか昔からそんなふうに思われていて、はええ話が、巴里にゃあ物凄ものすげえ場処があるってんで、英吉利イギリス人やめりけんなんか
ずいぶんとおはええんですねえ、まったく。諺にもあります通り、喰物くいものにありつくのは早起きの鳥ですよ。
「おうっ、うれのおきんじゃあねえか。いやにはええ足だぜ。待ちねえってことよ」
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
りや、今日けふはどうしてさうえにはええんでえ」卯平うへいふとひくこゑいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「ハハハハ。そこへ脳天をっ付けねえ。その方がはええや」
支那米の袋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「ほい、はええな」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「親分、はええ足だなア、そんなに急がなくたって大丈夫だよ。一色道庵は、向うから駕籠で送り届けられたんだから、当分消えて無くなるわけはねえ」
今度の航海からけえりせえすりゃ、真面目まじめな紳士の暮しを始めるんだ。まだずいぶんはええ、ってお前は言うだろう。ああ、だが己は今までだって安楽に暮して来たのだ。
この巴里パリーって町にゃあ物凄ものすげえとこがあるってんで、はええ話が、いぎりす人やめりけんなんか、汗水流して稼いだ金ではるばるそいつを見にやって来るてえくれえのもんだ。
誠にうなれア浮びます助かりますとよろこんだじゃアなえか、それに又旦那様ア斬殺きりころされたというのも、はええ話が一角という奴がおめえに惚れていたのを此方こっち嫁付かたづいたから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たつのやつア走りながら刺子さしこを着て、もう行っちめえやがった。はええ野郎だ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
しげさん、大層たいそうはええの」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
きらねえと、俺は明神樣の氏子で氣がはええ、大木戸の先へケシ飛ばされてから氣が付いちや、遲いぜとつさん
ここを一歩出るがはええか、いずれはほかの者に感づかれて、御用の声を聞くにきまってる——それに、わたくしの情はとにかく、おめえはお尋ね者、あっしは目明し、それを落してやったとあっちゃあ
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「五六町追っかけたが、女のくせに恐ろしく足がはええ、——それに御守殿ごしゅでん崩しの襟脚えりあしがめっぽう綺麗だ」
「五六町追つ驅けたが、女のくせに恐ろしく足がはええ、——それに御守殿ごしゆでんくづしの襟脚が滅法綺麗だ」