かめ)” の例文
「そんなら、お祖父やんのうしろへ随いて来るか。辛度しんどてもかめへんか。俥のうしろから走るのんが辛い言うて泣けへんか」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「えゝからそんなくすりなんぞのことかめえたてんなえ、れでなほつから」と小柄こがらぢいさんはそばからした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
長「おかめえなくッたって……じゃア往くから屹度きっと死なねえとはっきり極りをつけてくんなよ」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
中には、「捕てもかめえねいだが、捕りたくも亀は居ねいのだ」など高笑ひの声も聴ゆ。
東京市騒擾中の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
「脅迫されて出したんやさかい、偽でもかめへん」
急行十三時間 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
「ああ、かめへん、構へん。座蒲団みたいなもんいらん。油で汚したらどんならんさかい」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
そうしなければ君が出てねえからだ、し来なければわざと何本も/\郵便をる積りだ、まアいじゃねえか、あれだけのかめえで、千円ぐらい貸しても宜い訳だ、元は一つ屋敷に居り
「そんなら、お祖父やんのうしろへ随いて来るか。しんどてもかめへんか。」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
角「はい、碌にかめえませんでハア、うちのおとっさんは居やんすかなア」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うちはあなどられてもかめへんけど、お祖父ちゃんが可哀想や
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「君さえかめへんかったら、なんとかするぜ」
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)