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かまへ
ふりがな文庫
“
構
(
かまへ
)” の例文
番頭に案内されて行くと、寶屋の廣い
構
(
かまへ
)
の一番奧、東向の小さい部屋を
紅
(
あけ
)
に染めて、娘のお島はもう冷たくなりかけて居りました。
銭形平次捕物控:301 宝掘りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
構
(
かまへ
)
の
可慎
(
つつまし
)
う目立たぬに
引易
(
ひきか
)
へて、
木口
(
きぐち
)
の
撰択
(
せんたく
)
の至れるは、館の改築ありし折その旧材を拝領して用ゐたるなりとぞ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
魚勝
(
うをかつ
)
と
云
(
い
)
ふ
肴屋
(
さかなや
)
の
前
(
まへ
)
を
通
(
とほ
)
り
越
(
こ
)
して、
其
(
その
)
五六
軒先
(
けんさき
)
の
露次
(
ろじ
)
とも
横丁
(
よこちやう
)
とも
付
(
つ
)
かない
所
(
ところ
)
を
曲
(
まが
)
ると、
行
(
い
)
き
當
(
あた
)
りが
高
(
たか
)
い
崖
(
がけ
)
で、
其
(
その
)
左右
(
さいう
)
に四五
軒
(
けん
)
同
(
おな
)
じ
構
(
かまへ
)
の
貸家
(
かしや
)
が
並
(
なら
)
んでゐる。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれどいくら考へても、庭園や附屬館のある
邸
(
やしき
)
の
構
(
かまへ
)
を、
明瞭
(
はつきり
)
した圖に描くことは出來なかつた。××州・ミルコオト。私は英吉利の地圖の記憶を掻き探した。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
蘭軒は阿部邸に
徙
(
うつ
)
るために、長屋を借ることを願つた。しかし阿部家では
所謂
(
いはゆる
)
石取
(
こくどり
)
の臣を真の長屋には居かなかつた。此年に伊沢氏の移つた家も儼乎たる一
構
(
かまへ
)
をなしてゐたらしい。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
其方共儀
(
そのはうどもぎ
)
主人申付とは云ひながら
惡事
(
あくじ
)
に
荷擔
(
かたん
)
致
(
いたし
)
候に依て江戸
構
(
かまへ
)
申付る
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
男童
(
をわらべ
)
ら
構
(
かまへ
)
凛々しく肱立ててゐずまふ見れば張り切るごとし
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
山の手の廣い
構
(
かまへ
)
、土藏と店の間を拔けて、
母家
(
おもや
)
へ廻る道々、又次郎は泣き出さんばかりの樣子で、斯う囁きます。
銭形平次捕物控:011 南蛮秘法箋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さうして
此
(
この
)
構
(
かまへ
)
と
設備
(
せつび
)
では、
歸
(
かへ
)
りがけに
思
(
おも
)
つたより
高
(
たか
)
い
療治代
(
れうぢだい
)
を
取
(
と
)
られるかも
知
(
し
)
れないと
氣遣
(
きづか
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
姿なり
構
(
かまへ
)
正しく張る弓の矢と一つなる心澄みつつ
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
廊下へ入つて二つ三つ目、思ひの外深々とした
構
(
かまへ
)
で、主人徳右衞門は、その又奧の六疊に休んでゐるのでした。
銭形平次捕物控:248 屠蘇の杯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「学問の府はかうなくつてはならない。かう云ふ
構
(
かまへ
)
があればこそ研究も出来る。えらいものだ」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
鉄
(
てつ
)
重
(
おも
)
き橋の
構
(
かまへ
)
に
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
長者町へ入ると、向うに見える一
劃
(
くわく
)
、それは俵屋の大きな
構
(
かまへ
)
ですが、その中に一パイの
灯
(
あかり
)
が點いて多勢の人が、出たり入つたり、まさに右往左往してゐるのです。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
構
(
かまへ
)
はさして大きく無いが、裕福の聞え高い加納屋は、さすがに數寄をこらした建物で、木口から間取り、調度の末に到るまで、一つも非の打ちやうの無いと言つた
銭形平次捕物控:252 敵持ち
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
人に顏を見られるのを
憚
(
はゞか
)
るやうに、翌る日の早朝、まだ街の往來のろくにない頃を選んで、皆川半之丞の小さい浪宅から、長崎屋の大きな
構
(
かまへ
)
、それに續く自身番や
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
五年前人に頼まれて、切支丹の像に
紛
(
まぎ
)
らはしい物を彫つたばかりに、表向き遠島になる筈のところを、お上の御慈悲で江戸お
構
(
かまへ
)
になり、それつ切り行方知れずになつた方だ
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
表通りには、鍵屋金右衞門の宏大な
構
(
かまへ
)
があり、隣の酒屋との間に木戸があつて、木戸を押しあけて入ると、片側だけの三軒長屋。突き當りは狹い道を距てて、尾張樣の下屋敷です。
銭形平次捕物控:302 三軒長屋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
物持らしい
構
(
かまへ
)
、庭も此邊らしく相應の廣さがあり、西窓の前の老松の下などは、よく濕つて人間が近づけば、必ず足跡を遺すやうに出來てをりますが、今のところ何んの變化もありません。
銭形平次捕物控:257 凧糸の謎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大地主と言つても、しもたや暮しで、そんなに大きな
構
(
かまへ
)
ではありません。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其處に居たのは、女主人の
操
(
みさを
)
、——この春死んだ小倉嘉門の美しい後家でした。一度はハツと驚いて逃げ身になりましたが、次の瞬間には
構
(
かまへ
)
を直して、眞正面から
嬌瞋
(
けうしん
)
の眼を平次に向けたのです。
銭形平次捕物控:203 死人の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“構”の意味
《名詞》
(かじ) 梶の木の古名。
(かじ) 襲の色目の名。表裏ともに萌葱色。秋に着用。
(出典:Wiktionary)
“構”の解説
構(かまえ)とは、漢字の少なくとも二辺にまたがる構成要素であり、上と左にまたがる垂および左と下にまたがる繞を除いたものである。漢字を外側から包むような形をしている。
(出典:Wikipedia)
構
常用漢字
小5
部首:⽊
14画
“構”を含む語句
構造
結構
虚構
構内
門構
構成
心構
機構
大構
面構
身構
一構
構外
立構
御構
結構人
店構
無構
差構
家構
...