“設備”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せつび59.1%
しつら18.2%
シツラ13.6%
しつらい4.5%
しつらえ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、うすると、深山しんざん小驛せうえきですから、旅舍りよしやにも食料しよくれうにも、乘客じようかくたいする設備せつび不足ふそくで、危險きけんであるからとのことでありました。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
半分は繊細に優しく女王にょおうたちの住居すまいらしく設備しつらわれてあったのを、網代屏風あじろびょうぶというような荒々しい装飾品は皆薫の計らいで御堂の坊のほうへ運ばせてしまい
源氏物語:52 東屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)
明王像も、女人のお出での場處には、すさまじいと言ふ者があつて、どこかへ搬んで行かれた。其よりも、郎女の爲には、帳臺の設備シツラはれてゐる安らかさ。今宵は、夜も、暖かであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
別荘には山里らしい風流な設備しつらいがしてあって、碁、双六すごろく弾碁たぎの盤なども出されてあるので、お供の人たちは皆好きな遊びをしてこの日を楽しんでいた。
源氏物語:48 椎が本 (新字新仮名) / 紫式部(著)
裸身はだかみを屈ませて小走りに、素早く岩かげへ廻ると、何の設備しつらえもないとは言え、女性の浴客のために建てられたささやかな脱衣場がある——竹を立て、むしろをめぐらしたほんの掘立小屋。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)