ととの)” の例文
翌日博士は旅装をととのえ、発掘用の道具などは、雇った土人に担がせて、町の外れから駱駝に乗り、クウフ王の金字塔へ、希望に満たされて乗り込んで行った。
木乃伊の耳飾 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それより共に手伝ひつつ、はじの弓に鬼蔦おにづたつるをかけ、生竹なまだけく削りて矢となし、用意やがてととのひける。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
「和服にしろ、洋服にしろ、帽子を被って初めてかたちととのうんだ。軍人を見給え。禿げるからって、帽子を被らないで歩く将校も兵隊もない。君達は我儘だ。そこに何か不純なものがある」
人生正会員 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)