くさ)” の例文
「おこのさんもあんまり家をめるもんだで、かえって大きい金が外へ出るらね。」と母親は後で弟嫁のことをくさしはじめた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お島はこの順吉から、父親が自分の嫁振を蔭でくさして、不平を言っていることなどを、ちょいちょい耳にしていたが、それはその時で、聴流しているのであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「一口に田舎々々とくさすけれど、それあ好いところだよ」お島はわざと元気らしい調子で言出した。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)