“緇衣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しい50.0%
しえ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おおこれらすべての司祭輩よ! 陛下がこれら緇衣しいの手より我らを解放せらるる時にあらずんば、伯爵よ、事みなそのよろしきを得じ。
退けばすなわ緇衣しい香烟茶味こうえんちゃみ、淡然として生を終り、栄国公えいこくこうおくられ、そうを賜わり、天子をしてずから神道碑しんどうひを製するに至らしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
身に緇衣しえをまとうものが女の事を——あゝ私はとうとう言ってしまいました。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
むかし笠置かさぎ解脱げだつ上人が、栂尾とがのを明恵みやうゑ上人を訪ねた事があつた。その折明恵は質素じみ緇衣しえの下に、婦人をんなの着さうな、の勝つた派手な下着をてゐるので、解脱はそれが気になつて溜らなかつた。